ジェッツはまずQBを指名するとダグラスGM、「指名順が後ならダーノルドをキープしていたかもしれない」
2021年04月07日(水) 20:09![](https://nfljapan.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/wp-content/uploads/2017/06/04001506/jet-mark-1-rgb.jpg)
ニューヨーク・ジェッツのジェネラルマネジャー(GM)ジョー・ダグラスはこのオフシーズン中ずっと手の内を隠し続けてきた――月曜日までは。
現地5日(月)、ジェッツはようやく決断を下し、クオーターバック(QB)サム・ダーノルドを3つのドラフト指名権と引き換えに、カロライナ・パンサーズにトレードした。この取引によって彼らはもう、言葉を濁す必要はなくなった。
ジェッツは全体2位でQBを指名する。
「まあ、それが正しい判断だと言っていいだろう」と6日(火)にダグラスは述べた。「昨日の決定に基づいて考えれば、われわれの方向性がうかがえるはずだ」
誰が見ても、ジェッツがブリガム・ヤング大学(BYU)のザック・ウィルソンを指名するのは明らかだ。そうして新たなトップ3指名QBとともに新たな時代を始めるわけだ。たとえ火を見るより明らかだったとしても、1位以外の指名者が情報を秘密にするのは賢明な判断であり、ダグラスも具体的な選手名までは出さなかったが、ウィルソンの周りを才能ある選手で固めるのはダグラスの責任だ。それはジェッツがダーノルドのためには決してしなかったことだ。
全体2位指名権を持ち、何としても新たな息吹を必要とするチームのGMにつきまとう責任だ。例えば、ジェッツの指名順が全体12位だったとしたなら、今の現実は全く違っていたことだろう。
「われわれは2位指名権を持っているわけだが、それがもっと遅い順番だったなら、今のこの議論は存在しなかったと言って差し支えない。その場合は納得してサムと前に進んでいただろう」とダグラスは『SNY』のラルフ・バッキアーノに語った。
2位指名権を持っていても、ジェッツには月曜日のトレードまでに選択肢があったはずだ。違うポジションの誰かに指名権を使い、プロになってまだ4年目のダーノルドに最後までプレーさせることもできたはずだ。しかし、1年のゴールはトップ5指名権以外の位置でフィニッシュすることであり、ダグラスが今の地位に確実にとどまりたいと思うならば、現在のドラフト位置に再び陥らないように努力する必要がある。
過去のドラフトが示すように、全体2位でQBを選んだからといって必ずしも成功するわけではない。それはウィルソンとて同じだ。しかし、パサーに照準を合わせることによって、ジェッツはダーノルドを手放さなければならなくなった。
「われわれは2位でQBを指名すること、そしてサムをここに残すことについて議論した」とダグラスは説明する。「最終的にわれわれはそれがサムにとって、ルーキーQB、ヘッドコーチ(HC)サラーと彼のスタッフ、そしてロッカールームにとってベストなシチュエーションではないと感じた。組織全体にとってはリセットボタンを押して前に進むことがベストな判断だと感じたのだ」
ジェッツはまた財政的にもリセットすることになる。ダグラスもこれを認めており、ダーノルドを手放して新たな救世主となるQBを手に入れるというのは魅力的な要素だったと述べている。
しかし、この決定はリスクを高めることにもなる。ダーノルドの時のように、彼らはウィルソン(と決まったわけではないが)を破滅させるわけにはいかない。周りを良質な才能で固める必要があり、そのためにダグラスはフリーエージェンシーでコーリー・デイビスその他と契約を交わした。
しかし、手放すにはあまりにも惜しいポテンシャルだった。ダーノルドはカロライナに行く。ダグラスは彼を応援すると言うが、同時にスナップの合間には自分たちの新QBへの賛辞も織り交ぜられることになるに違いない。
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