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イーグルスへの加入を喜ぶWRブラウン、タイタンズとの間に「わだかまりはない」

2022年05月03日(火) 16:49

A.J.ブラウン【AP Photo/John McCoy】

2022年NFLドラフト1巡目ではクレイジーな出来事がいくつかあったが、ワイドレシーバー(WR)A.J.ブラウンのトレード以上に驚かされる展開はなかったと言えよう。

全盛期を迎えている優秀なブラウンは1巡目指名権を含む2つのドラフト指名権と引き換えにテネシー・タイタンズからフィラデルフィア・イーグルスにトレードされ、即座に4年1億ドル(約130億1,290万円)の契約を結んでいる。タイタンズは獲得した1巡目指名権でアーカンソー大学のWRトレイロン・バークスを指名した。

現地2日(月)に初めてイーグルスの一員として報道陣の前に姿を現したブラウンは、トレードを要請していたかどうかについては言及を避けたものの、タイタンズとの間に「わだかまりはない」と話している。

『ESPN』のティム・マクマナスによると、ブラウンは「この3年間でたくさんの良い友人たちと関係を築いてきたから、それがなくなったり、ビルを離れたりするのはつらい。でも、イーグルスの一員になったことにも、素晴らしい組織の一員になったことにもワクワクしている」と語ったという。

ドラフトまでの数週間、ブラウンが契約延長を希望していることは周知の事実だったが、延長が実現しないうちに、トレードのうわさが流れ始めた。

タイタンズのジェネラルマネジャー(GM)ジョン・ロビンソンはそれが起こることを“想定”しておらず、ヘッドコーチ(HC)マイク・ブラベルは自分がヘッドコーチである限り、それは起こらないと明言していた。しかし、最終的にそれは現実となっている。

ブラウンはトレードを要請していたかどうかについては言及しなかったが、木曜日にトレードが実行されることはその前から知っており、それはまさに“ほろ苦い”経験だったのだろう。ブラウンはイーグルスへの加入に心を躍らせている反面、タイタンズから離れたことに寂しさを感じているようだ。

「1時くらいにはトレードの可能性があることが分かっていて、それがうまくいったときはただ複雑な気持ちになった。胸のつかえが取れるように一生懸命ワークアウトに励んでいたんだけど、浮き沈みが激しかった」とブラウンは明かしている。「すでに言ったように、ほろ苦い感じで、タイタンズがトレードに乗り気だったのはちょっと悲しかったけど、それはビジネスの一部だし、それでいいんだ。すべてが終わってトレードが成立したとき、ジェイレン(ハーツ/クオーターバック)が電話をかけてきてくれて、かなり楽な気持ちにさせてくれた。さっきも言ったみたいにほろ苦いけど、素晴らしい組織の一員になれたことにはとても興奮している」

ブラウンはデビューから2年間でタッチダウンキャッチ19回を記録して2年連続で1,000ヤード以上を達成している。2021年はケガが原因で成績が落ちたにもかかわらず、おそらく他のどのシーズンよりも自分の才能を見せつけていた。

3試合を欠場した後、ブラウンはシーズン第16週に行われたサンフランシスコ・49ers戦でキャッチ11回、145ヤード、タッチダウン1回をマークして再び活躍を見せ、全米から注目を集めている。

タイタンズはディビジョナルラウンドのシンシナティ・ベンガルズ戦で大きく苦戦を強いられて結果的に敗れたものの、ブラウンはキャッチ5回で142ヤード、タッチダウン1回を記録して圧倒的な存在感を放っていた。

ブラウンは「俺はリーグ屈指の存在だ。自分のプレーとか、発揮できる力には自信がある。イーグルスが俺を信頼してくれたのはうれしい」と強調している。

イーグルスはこれからブラウンを信頼していくことになるが、自分に最初のチャンスを与えてくれたタイタンズへの感謝の気持ちを表すことを忘れていないブラウンは次のようにコメントした。

「物事が起これば、前に進むしかない。タイタンズがしてくれたことすべてに感謝している。タイタンズとの間にわだかまりはない」

【RA】