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レッドゾーンでの苦戦を「自分たち自身に負けた」と振り返るブロンコスRBゴードン

2022年09月14日(水) 16:27

デンバー・ブロンコスのメルビン・ゴードンとジャボンテ・ウィリアムス【NFL】

17対16でシアトル・シーホークスに敗れた現地12日(月)夜、デンバー・ブロンコスにとってレッドゾーンは恐怖のゾーンと化していた。

クオーターバック(QB)ラッセル・ウィルソンが初めてブロンコスのジャージーを身にまとって挑んだ試合で、ブロンコスはゴールライン付近の2回のファンブルを含み、レッドゾーンで4回中4回、ゴール目前で3回中3回攻撃に失敗し、敵陣15ヤード以内の地点から2回フィールドゴールを蹴っている。

キャリア1年目のヘッドコーチ(HC)ナサニエル・ハケットは「レッドゾーンで4回中0回、ペナルティ12回、ターンオーバー2回と、決して良い結果ではない」と述べた。「単純にレッドゾーンでもっとうまくならなければならない。私を筆頭にだ。もっと良いプランを持って、レッドゾーンでフィジカルに攻め、フィールドゴールあるいは何もしないまま終わるのではなく、タッチダウンを決められるようにしなければならない」

“何もしない”場面がハケットHC率いるチームにはあまりにも多かった。

後半に入ると、ブロンコスは意のままにフィールドを走り、2回連続で敵陣1ヤード地点まで進攻してリードを奪うチャンスを得ている。しかし、後半戦の最初のポゼッションでランニングバック(RB)メルビン・ゴードンが第4ダウンのゴールライン付近でファンブルを喫した。そして、次のドライブでもRBジャボンテ・ウィリアムズがボールを弾かれてファンブルしている。

『NFL Research(NFLリサーチ)』によれば、1991年以降、同一試合の敵陣1ヤード地点からのプレーで複数回ファンブルしたチームは1つもなく、まして連続したドライブでそのような事態になったチームもないとのこと。同一試合の敵陣5ヤード以内の地点から複数回のファンブルを喫した最も新しいチームはフィラデルフィア・イーグルスだ。イーグルスは2006年シーズン第4週に行われたグリーンベイ・パッカーズ戦において、元QBドノバン・マクナブが2ヤード地点でファンブルを喫し、その2ドライブ後にまた元RBコレル・バックホルターが4ヤード地点でファンブルしている。

ゴードンは試合後に「俺たちは間違いなく、自分たち自身に負けた」と語った。「何回もレッドゾーンに到達したのに得点に結び付けられなかった。4回行ってもかまわない。俺たちは仕事を成し遂げるべきだ。心配はしていない。俺たちはコンペティターだし、負けず嫌いだから数時間は下を向くだろう。俺たちが自ら災いを招いたのは分かっている。俺たちの方が良いチームなのに、彼らより明らかにミスが多かった。ナショナル・フットボール・リーグでは、自分たちがより優れたチームかどうかなんて関係ない。ミスをすれば負ける世界だ」

ファンブル以外でも、ブロンコス攻撃陣はレッドゾーンでひどいプレーを見せ、ハドルから遅れて出てきて支離滅裂にプレーしていた。3回連続で敵陣5ヤード以内まで攻めるも、その最後のドライブでペナルティと3回のインコンプリートになったことを受け、ハケットHCは譲歩してチップショットのフィールドゴールを蹴る選択をしている。

ハケットHCは「われわれは実行しなかった」と振り返り、こう続けた。「フォルススタートをした。タッチダウン目前まで迫ったのに結局フォルススタートをした。これは受け入れ難いことだ。あそこでペナルティをとられてはいけない。チャンスは何度かあった。そのチャンスを生かさなければならなかったのに、生かせなかった。ああいった状況で悔しいのはまさにそういう事態だ」

シーホークスの獲得ヤードが253ヤードだったのに対し、ブロンコスは433ヤード稼いでいる。また、シーホークスが49回のプレーで平均5.2ヤードを獲得したのに対し、ブロンコスは64回のプレーで平均6.8ヤードを記録した。さらに、第1ダウン更新の数はブロンコスの方が多い。

つまり、試合の行方はレッドゾーンでのプレーにかかっていたのだ。シーホークス守備陣が力を発揮していった一方で、ブロンコスは悪化していった。

「最終的には、レッドゾーンで点を取らなければならない」と強調したハケットHCは「それはシンプルなことであり、私に端を発するものだ」と続けている。

【RA】