QBマホームズは「俺たちの時代の魔術師」とチーフスTEケルシー
2022年10月04日(火) 11:06シーズン開幕から不安定な数週間を過ごしてきたクオーターバック(QB)パトリック・マホームズとカンザスシティ・チーフスのオフェンスは、現地2日(日)夜の試合で堅実なタンパベイ・バッカニアーズのディフェンス相手に41対31で勝利することができた。
マホームズとチーフスオフェンスは思い通りにプレーを決め続け、189ラッシングヤードとラッシングタッチダウン2回を含む合計417ヤードを積み上げ、マホームズは249パスヤードとタッチダウンをさらに3回決めて、インターセプトは1回だった。
元MVPのクオーターバックは試合開始から魔術師のごとく、サイドスローを決めたりスクランブルからパスをつないだりしてヤード数を稼いだ。何もかもが簡単そうに見えた。
タイトエンド(TE)のトラビス・ケルシーは勝利後にこう話している。「マホームズのような選手はこれまでNFLにいなかった。それだけは断言できる。今日も見ただろう。彼は俺たちの時代の魔術師だ。彼は試合を通して常にプレーを生み出す方法を見つけることができる。重要な第3ダウンやゴールライン付近での場面でチームをエンドゾーンへと導いてくれて、勝利をもたらしてくれる。あれが俺たちの究極のリーダーだ」
第2クオーターでマホームズは渾身のマジックを披露し、ランニングバック(RB)クライド・エドワーズ・ヒレアーに2ヤードのタッチダウンパスをつないでいる。マホームズはフィールドの右側へと走り、サイドラインぎりぎりのところでスピンをしながらプロボウル経験のあるラインバッカー(LB)デビン・ホワイトをかわした。バッカニアーズのディフェンスがもう2人カバレッジに向かってきたところでマホームズはエドワーズ・ヒレアーにパスを放ってタッチダウンを決めている。
マホームズが別格であることを改めて世界に知らしめたプレーとなった。
このプレーについてマホームズは「あの時はスピードを生かして方向転換することができたんだ」と説明している。「自分で決めにいこうと思ったけど、相手選手が何人か向かってきてその選択肢がなくなったところでクライドを見つけて、彼に高めのパスを出した。スピンをしたことで失速したから、自分でエンドゾーンに運べるだけのスピードはないと思ってパスをすることにしたんだ。その前は自分でパイロンに突っ込もうと思ったんだけど、スピンをしたらクライドがオープンになっているのが見えた」
マホームズのスピン芸当もさることながら、それ以上に印象的だったのはチーフスオフェンスが、相手の得点を最も抑えたチームとしてシーズン第4週を迎えたバッカニアーズのディフェンスをいとも簡単にかわしていたことだ。
マホームズが被得点でトップに立つディフェンスと対戦するのはこのサンデーナイトゲームで7試合目となった。これらの試合でマホームズは6勝1敗を記録しており、7試合のうち5試合で27点以上を得点している。ナンバーワンのディフェンスに対してマホームズは通算18回(パス15回、ラン3回)のタッチダウンを誇る。
マホームズにとって魔術師のようなプレーは目立つためではない。自分の仕事を成し遂げるために必要に迫られてのことだという。
「俺はただ勝とうとしているだけだ」とマホームズは話している。「最終的に俺は勝つことを目指している。サイドスローやスピンをしたり、走り回ったりすることを計画しているわけじゃない。俺はコンペティターだといつも言っているように、チームが成功するためにはどんな手段も尽くす。今日はそれがスピンと、結果的にタッチダウンになったバスケットボールのシュートみたいなパスだったってことだ」
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