チーム施設への立ち入りを許可されたブラウンズQBワトソン
2022年10月11日(火) 09:45現地10日(月)、クリーブランド・ブラウンズのクオーターバック(QB)デショーン・ワトソンはリーグの個人行動規範の違反による11試合の出場停止処分が8月30日に適用されてから初めてチーム施設に戻ることが許可された。
ワトソンは月曜日から、医療スタッフと共に行う施設内でのリハビリ、競技に関係のないスタッフとの面談、ミーティングへの参加、ヘッドコーチ(HC)ケビン・ステファンスキーや攻撃コーディネーター(OC)アレックス・バン・ペルト、QBコーチのドリュー・ペッツィングとの個別ミーティングが許可される。また、ストレングススタッフとの個人ワークアウトに参加することと、カフェテリアで食事をすることも認められた。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロはワトソンが確かに月曜日にブラウンズの施設に戻ったと報じている。
ワトソンは現在もグループワークアウトへの参加を認められていない。練習や試合の他、クラブ主催のイベントにも参加できず、メディア活動もできない。
ワトソンはリーグの個人行動規範に違反したとして、当初は6試合の出場停止処分を科された。NFLはこれに不服を申し立てた後、NFLPA(NFL選手会)と調停案を作成。その内容に従って、ワトソンはこれまでコーチ陣との接触や施設への立ち入り、ゲームプランやプレーブックの受け取りを一切許可されていなかった。8月にワトソンに6試合の出場停止処分を下すにあたり、懲戒責任者のスー・L・ロビンソンは、“きわめて多数の証拠をもって”マッサージセラピーのセッション中に性的不品行を働いたと20名以上の女性から訴えられているワトソンが“性的暴行、すなわち他の個人に対してその安全と幸福な生活に真の脅威を与える行為、また、NFLの品位を弱体化させ、リスクにさらす行為”に及んだと記している。
また、調停案でワトソンは500万ドル(約7億2,828万円)の罰金を支払うことや、NFLとNFLPAが共同で選出した臨床医による診断を受けること、定期的かつ強制的なカウンセリングを受けることが求められた。状況を知る人物によると、ワトソンは順調にそれらの要求に応えているという。
出場停止処分が科されている間、ワトソンはオハイオ州のジムで週3回(火曜日から木曜日)、約90分間の投球練習を行なっており、ゲームウイーク中のチーム練習を想定して全力で取り組んでいる。このトレーニングはワトソンが個人的に採用しているQBコーチのクインシー・エイブリーによって遂行され、カレッジ――主にディビジョンIIレベル――でプレーしていた地元のレシーバーも参加している。
エイブリーは『NFL.com』に「彼らは良いルートを走り、彼をいい感じにしてくれる。基本的には彼が(ブラウンズに)いることを想定してやっている。だから、最初の2日間はフルパッドでやって、最終日はヘルメットをつける――その日にチームが着用するものを着用するのだ」と明かした。
ワトソンはトレーニングキャンプとオフシーズンの資料を持っている。また、エイブリーはブラウンズが採用しているコンセプトやルートの組み合わせを使うようにして投球セッションを組んでいる。エイブリーはブラウンズが“何か新しいこと”をやっていないか確認するために試合の映像を分析しているとつけ加えた。
今後、ワトソンは90分間の投球を終えた後にトレーナーと共に理学療法を行い、カイロプラクティックの施術を受けることになる。試合当日になれば、他の観戦者と同じように観戦し、その後、エイブリーがAll-22の映像を分析してワトソンと共に練習に取り組むだろう。
ワトソンは11月14日(月)から練習の再開が許可されている。11月28日(月)に復帰の資格が生じ、シーズン第13週に実施される元所属チームのヒューストン・テキサンズとの試合で初めてプレーできるようになる。
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