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ベアーズがビッグテンコミッショナーのケビン・ウォーレンを社長兼CEOに指名

2023年01月13日(金) 12:29


シカゴ・ベアーズ【NFL】

現地12日(木)、シカゴ・ベアーズがビッグテンのコミッショナーであるケビン・ウォーレンを次のチーム社長およびCEOとして指名したことを発表した。

現在59歳のウォーレンは2020年に長きにわたってコミッショナーを務めていたジム・デラニーの後を継ぎ、過去3年間をカンファレンスで過ごしてきた。それ以前、ウォーレンはフロントオフィスの一員としてミネソタ・バイキングスやデトロイト・ライオンズ、セントルイス・ラムズ(現ロサンゼルス・ラムズ)にそれぞれ数年間在籍していたことがある。

ベアーズは長年フランチャイズの球団社長兼CEOを務めていたテッド・フィリップスが2022年シーズン限りで退任することを発表してから、彼の後任を探していた。退任前、フィリップスはベアーズの将来のスタジアム建設計画の準備に多くの時間を費やしており、チームはイリノイ州アーリントンハイツにあるアーリントンパーク競馬場跡地の売買契約を締結している。

ベアーズ会長のジョージ・マッカスキーは以前、新社長にフィリップスが担当していたスタジアム事業の引き継ぎを依頼する可能性があると示唆していた。一方で、フィリップスがアドバイザー的な立場で引き続き事業に携わる可能性があるとも伝えられている。

ウォーレンはバイキングスの最高執行責任者(COO)として、ミネアポリスのダウンタウンにあるU.S.バンク・スタジアムの建設に関する交渉と監督を行った経験がある。このスタジアムでは他にも、第52回スーパーボウルや2019年男子カレッジバスケットボールのファイナルフォーといった大規模なスポーツイベントが開催された。バイキングスはウォーレンの指揮下で、ミネソタ州イーガン近郊に新しい練習施設も建設している。

ビッグテンコミッショナーの職に就くまで、長い間カレッジスポーツに携わっていなかったという点で、ウォーレンを選ぶというのは意外な人選だった。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックの中で任に就いたウォーレンは当初、秋にビッグテンがフットボールを行わないと発表したことで困難と批判にさらされていた。カンファレンスはその後、世論の圧力を受けたことや、他のカンファレンスがその年の秋に大会を実施していたことから、方針を転換して活動再開の許可を出している。

しかしながら、ウォーレンは2024年から2025年にかけてのシーズンからUCLAとUSCを加えるというビッグテンの大規模な拡張も統括してきた。さらに、2029年から2030年シーズンにかけての巨額のメディア権パッケージ――総額80億ドル(約1兆0,335億8,800万円)――の交渉を『Fox』や『NBC』、『CBS』との間で進めるという点でも貢献している。また、今シーズン、カンファレンスからはミシガン大学とオハイオ州立大学の2チームがカレッジフットボールプレーオフに進出を果たした。

ウォーレンにはベアーズの組織と長年のつながりもある。ノートルダム大学出身で1990年代にベアーズの選手として活躍したクリス・ゾーリッチの代理人を5年間務めるという経験もしているのだ。ゾーリッチはウォーレンがノートルダム大学で受け持っていた授業に出席した後、彼の最初のクライアントになっている。

それ以降、ウォーレンはセントルイス・ラムズに加入し、シカゴ出身でフィリップスの盟友であるラムズの元幹部ジェイ・ジグマントと連携して仕事をするようになった。やがて、ウォーレンはマッカスキー会長とともにNFLの職場多様性委員会に所属している。

最近、ハラス・ホールでベアーズと複数回にわたって面談していたシカゴ在住のウォーレンは、ここ数週間で有力候補として浮上していると伝えられていた。もう一人、最終候補者として知られていたのは、MLBのシカゴ・カブスで販売・マーケティング担当副社長を務めているコリン・フォークナーだ。フォークナーもまたフィリップスの後任候補として、ベアーズと複数回面接したと伝えられている。

【RA】