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初めてAFC最年長QBとしてポストシーズンに備えるチーフスQBマホームズ

2023年01月13日(金) 14:52


カンザスシティ・チーフスのパトリック・マホームズ【AP Photo/John Locher】

2022年ポストシーズンを迎えるにあたり、カンザスシティ・チーフスのクオーターバック(QB)パトリック・マホームズは慣れ親しんだ立場に立っているが、ある驚くべき事実にはまだ慣れていないかもしれない。

プレーオフに進出するAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)チームのクオーターバックの中では、27歳のマホームズが最年長にあたる。

チーム公式サイトによると、マホームズは現地9日(月)に「それはAFCにいる才能ある選手の存在を物語っている。俺が見て回っている選手たちは、長い間そこにいることになるだろうから、しばらくはAFCの古株として今までの経験を生かしたいと思っている」と語ったという。

ドラフト1巡目指名を受けてNFL入りした後、ルーキーシーズンをベテランQBアレックス・スミスの控えとして過ごしていたマホームズは、それ以降、すでに伝説になっていると言えるキャリアを歩んでいる。マホームズはチーフスの先発になってから2シーズン目(キャリア3シーズン目)にチームをスーパーボウル進出に導いただけではなく、スーパーボウルの歴史の中でも特に印象的な逆転勝利をもたらした。

それ以来、マホームズは確実に爆発力を発揮する極めて生産性の高いクオーターバックであることを証明。NFLにおけるQBポジションのエリートの1人としてその地位を確立してきた。その快進撃は、マホームズが10年以上にわたってリーグの主役になることをフットボール界に確信させている。また、マホームズはその可能性を否定するようなことを何ひとつしていない。

しかし、マホームズの周囲のチームは若手選手の台頭を喜んで受け入れてきた。そのため、AFCでは将来的に多くのエキサイティングな試合が繰り広げられると見られている。

バッファロー・ビルズのQBジョシュ・アレンがスーパースターに上り詰めたのは、その最たる例だ。アレンはビッグアームを持つ未知なる可能性を秘めたドラフト1巡目選手から、相手を恐怖に陥れるダイナミックな脅威へと成長を遂げている。

シンシナティ・ベンガルズのジョー・バロウやロサンゼルス・チャージャーズのジャスティン・ハーバート、ボルティモア・レイブンズのラマー・ジャクソン(スーパーワイルドカード週末に向けてのステータスは極めて不透明)が短期間で成功を収めてきたのに加え、ジャクソンビル・ジャガーズのトレバー・ローレンスが著しい成長を遂げたことで、才能のある若手選手のそろった次世代が訪れているのだ。

27歳のマホームズはまさに全盛期の初期段階にある。彼はどこにも行かないし、すでに強豪のチーフスで多くの経験を積んできた。これまでに4度のカンファレンス戦出場と2度のスーパーボウル出場を果たし、初出場のスーパーボウルではチームに勝利をもたらしている。

まだ30歳の誕生日を迎えていないクオーターバックにとって、それは非常に貴重な経験だ。また、それはチーフスが当分の間、優勝候補であり続ける大きな理由でもある。

ヘッドコーチ(HC)アンディ・リードは「経験は役に立つが、これは勝ち抜き戦だから、全員がシャープにならなければならない。パトリックだけではなく全員が自分の仕事をし、結果がどうなるか分かった上でしっかりやらないといけない。パトリックにとって、経験があることは確かに損にはならないだろう」と述べた。

単一シーズンのトータルヤード記録を樹立したマホームズが、クオーターバックとしてオールプロの栄誉を手にすることはほぼ確実となっている。さらに、キャリア2度目のNFL年間最優秀選手賞(MVP)受賞も有力視されている。彼のチェックリストに残された重要な目標は、スーパーボウルでキャリア2度目の優勝を果たすことだ。

「MVPを受賞したり、またスーパーボウルで勝ったりすれば、負けたときの試練や苦労を経験してきたからこそ、より深く感謝できると思う」とコメントしたマホームズはこう続けている。「これまで、MVPに選ばれなかっただけじゃなくて、AFCチャンピオンシップゲームに負けて、スーパーボウルでも負けて、厳しい状況は明らかに経験してきた。その経験があることで、これまでの努力や、シーズン終了時にトップに立っているか分からないまま毎日仕事に取り組んできたことに対する感謝が大きくなるだろう」

【RA】