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2023年NFLスケジュール:タフなチームトップ10

2023年05月18日(木) 20:04

ニューイングランド・ペイトリオッツのマック・ジョーンズ【AP Photo/Paul Connors】

NFLの選手やコーチたちが証言しているように、楽なスケジュールなど、おそらく存在しないのだろう。毎週が大変な戦いであり、自分たちと同じくらいモチベーションと運動能力が高く、キャリアを懸けてプレーしている集団と対峙していくのだ。

とは言え、他のチームより厳しいスケジュールになっているチームはあるはずだ。2023年の各チームの対戦相手は以前から分かっていたものの、今季のNFLスケジュールが先週に発表されたことで、他より困難な道を歩むことになるチームを見つけやすくなった。

そこには各週に戦う相手だけではなく、どういった順番なのかが関わってくる。一部のチームは、より準備期間が短い状態で強敵と直面しなければならない。一方で、ホームから遠く離れた場所での試合に臨むチームも出てくる。

今季にタフなスケジュールをこなさなければならないチームのトップ10は下記の通り。

第1位
ニューイングランド・ペイトリオッツ

スケジュールの強度:.549(3位タイ)
バイウイーク:シーズン第11週

ペイトリオッツの2023年スケジュールは無慈悲なものだ。比較してみると、開幕からの5試合はどのチームよりもタフなものだと言える――そして、閉幕にかけても最も厳しい5連戦が待ち受けている。確かに、最初の5試合中3試合はホームで実施される予定であり、彼らはシーズン第1週に臨むフィラデルフィア・イーグルス戦で対峙するクオーターバック(QB)ジェイレン・ハーツに備えるために、オフシーズンの大半を費やしているはずだ。しかし、そこにはQBアーロン・ロジャース率いるニューヨーク・ジェッツや、ダラス・カウボーイズとのロード2連戦も含まれている。インディアナポリス・コルツとドイツで対戦し、バイウイークを終えた後は7試合が残されているが、その対戦相手のうち5チームは昨シーズンに勝率.500を超えている。その期間に1つだけ幸運なことがあるとすれば、それはシーズン第15週のカンザスシティ・チーフス戦に備えるために11日間の猶予があることだ。とはいえ、チーフス戦の前にはサーズデーゲームとしてピッツバーグ・スティーラーズと敵地で対戦することになっている上に、シーズン第17週にはバッファロー・ビルズとのアウェー戦も待ち受けている。

対戦相手 対戦相手
1 イーグルス 10 コルツ+
2 ドルフィンズ 11 バイウイーク
3 at ジェッツ 12 at ジャイアンツ
4 at カウボーイズ 13 チャージャーズ
5 セインツ 14 at スティーラーズ**
6 at レイダース 15 チーフス*
7 ビルズ 16 at ブロンコス
8 at ドルフィンズ 17 at ビルズ
9 コマンダース 18 ジェッツ
* マンデーゲーム
** サーズデーゲーム
+ フランクフルト

第2位
ロサンゼルス・ラムズ

スケジュールの強度:.533(9位タイ)
バイウイーク:シーズン第10週

良いニュースは、ヘッドコーチ(HC)ショーン・マクベイ、ディフェンシブタックル(DT)アーロン・ドナルド、ワイドレシーバー(WR)クーパー・カップ、QBマシュー・スタッフォードが昨シーズンの崩壊から立ち直るために再結集することだ。悪いニュースは、彼らには無駄にできる時間があまりないということ。ラムズにはシーズン開幕から邪悪なトリオが待ち受けており、シアトル・シーホークス、サンフランシスコ・49ersと対戦した後にシンシナティ・ベンガルズとマンデーナイトに戦うことになっている。

中盤にはイーグルス、カウボーイズ、ボルティモア・レイブンズとの対戦もあり、決して楽なスケジュールではない。4日間で2つのホームゲームに臨んだ後はクリスマス前後に10日間の猶予が生まれるため、ラムズはそこで一息つくことができる。しかし、シーズン最後に組まれているロード2連戦――於ニューヨーク・ジャイアンツ、49ers――ではその力が試されることになるだろう。

1 at シーホークス 10 バイウイーク
2 49ers 11 シーホークス
3 at ベンガルズ* 12 at カーディナルス
4 at コルツ 13 ブラウンズ
5 イーグルス 14 at レイブンズ
6 カーディナルス 15 コマンダース
7 スティーラーズ 16 セインツ**
8 at カウボーイズ 17 at ジャイアンツ
9 at パッカーズ 18 at 49ers
* マンデーゲーム
** サーズデーゲーム

第3位
アリゾナ・カーディナルス

スケジュールの強度:.519(11位)
バイウイーク:シーズン第14週

新HCジョナサン・ギャノンには厳しいスケジュールが待ち受けている。最初の2戦(ワシントン・コマンダースとのロードゲーム、ジャイアンツとのホームゲーム)はそれほど過酷なものではないかもしれないが、彼らがシーズン序盤にQBカイラー・マレーとタイトエンド(TE)ザック・アーツを欠いた状態でプレーする可能性があることを忘れてはならない。また、それ以降は予測できない状況に陥る。カーディナルスはカウボーイズ、49ers、ベンガルズと対戦した後、2試合連続で同地区の相手(ラムズ、シーホークス)と敵地で対戦する。そこから、レイブンズおよびクリーブランド・ブラウンズとのタフな試合に臨む予定だ。バイウイークにあたるシーズン第14週を終えた後に挑むシーズン最後の4試合(49ers戦、シカゴ・ベアーズ戦、イーグルス戦、シーホークス戦)には休む暇がない。

対戦相手 対戦相手
1 at コマンダース 10 ファルコンズ
2 ジャイアンツ 11 at テキサンズ
3 カウボーイズ 12 ラムズ
4 at 49ers 13 at スティーラーズ
5 ベンガルズ 14 バイウイーク
6 at ラムズ 15 49ers
7 at シーホークス 16 at ベアーズ
8 レイブンズ 17 at イーグルス
9 at ブラウンズ 18 シーホークス

第4位
カンザスシティ・チーフス

スケジュールの強度:.512(16位)
バイウイーク:シーズン第10週

チーフスファンの皆さん、第57回スーパーボウルでの優勝おめでとう。さて、ここからはアンディ・リードHC率いるチームが再び試されることになる過酷な日程に備えていただこう。チーフスは注目を集める存在であり、それは彼らがプライムタイムに6度登場することを意味している。また、そのうちの3試合は最初の6週間に行われる予定だ。シーズン初戦に対決するデトロイト・ライオンズは手強い相手だが、それに備える時間は十分にあるはずだ。また、シーズン第10週はバイウイークとなっており、翌週に行われるイーグルスとのスーパーボウルのリマッチにも備えられる。サーズデーゲームが2回、マンデーゲームが3回と、このスケジュールにはあまり休みがない。最後の7試合中4試合は敵地で実施され、その間にホームで戦う3試合のうち2試合はビルズおよびベンガルズとの対決だ。チーフスがこの日程で再びディビジョンの栄冠を勝ち取ることができた場合、彼らの実力をまだ疑っている者たちはこのチームの代々続く偉大さを認める必要が出てくるだろう。

対戦相手 対戦相手
1 ライオンズ** 10 バイウイーク
2 at ジャガーズ 11 イーグルス*
3 ベアーズ 12 at レイダース
4 at ジェッツ 13 at パッカーズ
5 at バイキングス 14 ビルズ
6 ブロンコス** 15 at ペイトリオッツ*
7 チャージャーズ 16 レイダース*
8 at ブロンコス 17 ベンガルズ
9 ドルフィンズ+ 18 at チャージャーズ
* マンデーゲーム
** サーズデーゲーム
+ フランクフルト

第5位
バッファロー・ビルズ

スケジュールの強度:.547(7位タイ)
バイウイーク:シーズン第13週

昨シーズンにディビジョナルラウンドで敗退したバファロー・ビルズの前に、いくつかの障害が立ちはだかっている。確かにシーズンを通じてアウェーの連戦はなく、シーズン第13週のバイウイークはラストスパートをかけるための良い休憩になるかもしれない。シーズン序盤のスケジュールはなかなかのものだが、決して困難というわけではない。とは言っても、シーズン第5週にはジャクソンビル・ジャガーズと戦うためにロンドンに旅する必要があり、その後はすぐに厳しいニューヨーク・ジャイアンツとの試合が控えている。さらに、シーズン第9週のマンデーナイトに、シーズンを決定づけるような重要な一戦がシンシナティで行われる。このとき、チームは1月にこのフィールドに倒れたダマー・ハムリンのことを思わずにはいられないだろう。シーズン第13週のバイウイークの後にも、アウェーのチーフス戦、ホームのカウボーイズ戦、アウェーのチャージャーズ戦(サタデーゲーム)、そしてホームでのペイトリオッツ戦、アウェーでのドルフィンズ戦と、厳しい道のりが待っている。ビルズがついにスーパーボウルの舞台に立つのだとすれば、それは強敵たちを倒してからでなければならない。

対戦相手 対戦相手
1 at ジェッツ* 10 ブロンコス*
2 レイダース 11 ジェッツ
3 at コマンダース 12 at イーグルス
4 ドルフィンズ 13 バイウイーク
5 ジャガーズ+++ 14 at チーフス
6 ジャイアンツ 15 カウボーイズ
7 at ペイトリオッツ 16 at チャージャーズ***
8 バッカニアーズ** 17 ペイトリオッツ
9 at ベンガルズ 18 at ドルフィンズ
* マンデーゲーム
** サーズデーゲーム
*** サタデーゲーム
+++ トッテナム

第6位
ボルティモア・レイブンズ

スケジュールの強度:.482(21位)
バイウイーク:シーズン第13週

ビルズと同様に、ボルティモア・レイブンズもロンドンゲームの後にバイウイークを満喫することはできない。ロンドンゲームの翌週には“チャームシティ”と呼ばれるホームタウンに戻り、力をつけつつあるデトロイト・ライオンズを迎え撃たなくてはならないのだ。今季のレイブンズのスケジュールにある難点はそれだけではない。序盤6戦のうち、4試合がボルティモアを離れてのものであり(トッテナムでのテネシー・タイタンズ戦を含む)、ラスト4戦も厳しいものとなっている。レイブンズのシーズンを締めくくるのは敵地で戦う第15週と第16週のジャクソンビル、サンフランシスコに加え、ホームでのドルフィンズ戦とスティーラーズ戦だ。また、ホーム3連戦の真ん中とは言え、シーズン第11週にベンガルズと対戦するサーズデーゲームも厄介な一戦となっている。今季の最も危険なスケジュールというわけではないにしろ、レイブンズの行く手には乗り越えなければならないハードルがいくつかあるのが明らかだ。

対戦相手 対戦相手
1 テキサンズ 10 ブラウンズ
2 at ベンガルズ 11 ベンガルズ**
3 コルツ 12 at チャージャーズ
4 at ブラウンズ 13 バイウイーク
5 at スティーラーズ 14 ラムズ
6 タイタンズ+++ 15 at ジャガーズ
7 ライオンズ 16 at 49ers*
8 at カーディナルス 17 ドルフィンズ
9 シーホークス 18 スティーラーズ
* マンデーゲーム
** サーズデーゲーム
+++ トッテナム

第7位
ニューヨーク・ジェッツ

スケジュールの強度:.545(6位)
バイウイーク:シーズン第7週

QBアーロン・ロジャースの到来に、大喜びしているであろうニューヨーク・ジェッツファンの皆さん。ここで一つの現実に目を向けてみよう。チームの序盤のスケジュールからして、なかなかに困難だ。ロジャースと攻撃陣の仲間たちは迅速に力をつける必要があり、それがかなわなかった場合、落とし穴にはまる可能性がある。ビルズをホームに迎えてのシーズン初戦は注目のマンデーナイト戦であり、ショートウイークでのダラスへの旅がそれに続く。その後の4戦中3戦はホームで行われるものの、対戦相手はペイトリオッツ、チーフス、イーグルス(に加えてロードでのブロンコス戦)という面々。シーズン第7週のバイウイークは、コンテンダーとしては理想より少し早い。スケジュールの興味深い偏りとして、ジェッツは今年、メットライフ・スタジアムで10試合を予定している。ホームが9試合、そして、ジャイアンツとの“ロード”ゲームが1試合という内訳だ。Gメンたちとのバトルは、30日間以上、移動のない期間の中でやってくる。それがトレードオフとも言える部分だ。ロバート・サラーHC率いるチームはラスト4試合中3試合を敵地で戦う必要があり、マイアミおよびニューイングランドでの地区ライバル戦や、クリーブランドでのサーズデーゲームが含まれる。たとえ本拠での仕事が多いにしろ、ジェッツにはその分、やらなければならないことも多い。

対戦相手 対戦相手
1 ビルズ* 10 at レイダース
2 at カウボーイズ 11 at ビルズ
3 ペイトリオッツ 12 ドルフィンズ****
4 チーフス 13 ファルコンズ
5 at ブロンコス 14 テキサンズ
6 イーグルス 15 at ドルフィンズ
7 バイウイーク 16 コマンダース
8 at ジャイアンツ 17 at ブラウンズ**
9 チャージャーズ* 18 at ペイトリオッツ
* マンデーゲーム
** サーズデーゲーム
**** フライデーゲーム

第8位
マイアミ・ドルフィンズ

スケジュールの強度:.554(2位)
バイウイーク:シーズン第10週

開幕から4週間のうち、3試合でホームを留守にするマイアミ・ドルフィンズのシーズンは、チャージャーズおよびペイトリオッツとのロードゲームからスタートする。おもしろいことに、相手の本拠地で戦う真の意味でのアウェー戦は7試合しかないものの、その中にはビルズ、イーグルス、レイブンズとの戦いがあり、ディフェンディングチャンピオンのチーフスとはドイツ・フランクフルトで対戦。シーズンのラスト5戦のうち、4試合はホームが舞台だが、最後の4戦ではジェッツ、カウボーイズ、レイブンズ(アウェー)、ビルズと戦わなければならない。シーズン第10週のバイウイークを勝率.500以上で迎えられれば上々だが、そう簡単な目標ではないだろう。

対戦相手 対戦相手
1 at チャージャーズ 10 バイウイーク
2 at ペイトリオッツ 11 レイダース
3 ブロンコス 12 at ジェッツ****
4 at ビルズ 13 at コマンダース
5 ジャイアンツ 14 タイタンズ*
6 パンサーズ 15 ジェッツ
7 at イーグルス 16 カウボーイズ
8 ペイトリオッツ 17 at レイブンズ
9 チーフス+ 18 ビルズ
* マンデーゲーム
**** フライデーゲーム
+ フランクフルト

第9位
ミネソタ・バイキングス

スケジュールの強度:.497(18位タイ)
バイウイーク:シーズン第13週

いくつかの明るい材料として、バイキングスはバッカニアーズとの初戦をホームで迎え、シーズン後半(第13週)にバイウイークがあり、序盤のアウェー戦は勝利をつかみやすいものとなっている。一方で、敵地で予定されている9試合の中には、イーグルスという強敵(第2週の木曜日)や、2回のロード2連戦(シーズン8週から9週にショートウイークでパッカーズ戦とファルコンズ戦、シーズン第14週から第15週にレイダース戦とベンガルズ戦)がある。そして、バイキングスのレギュラーシーズンはデトロイトで閉幕することになっている。ライオンズとはシーズンのラスト3週間で、1週の間を開けて当たる予定であり、この3戦のいずれも地区対決となる。シーズン末に順位を上げる必要がある場合、このスケジュールが助けになるかもしれないが、さらなるプレッシャーにもつながるかもしれない。対処しやすいスケジュールを送った2022年から一転、今季のバイキングスの戦いは厳しいものとなっているようだ。

対戦相手 対戦相手
1 バッカニアーズ 10 セインツ
2 at イーグルス** 11 at ブロンコス
3 チャージャーズ 12 ベアーズ*
4 at パンサーズ 13 バイウイーク
5 チーフス 14 at レイダース
6 at ベアーズ 15 at ベンガルズ
7 49ers* 16 ライオンズ
8 at パッカーズ 17 パッカーズ
9 at ファルコンズ 18 at ライオンズ
* マンデーゲーム
** サーズデーゲーム

第10位
タンパベイ・バッカニアーズ

スケジュールの強度:.483(22位)
バイウイーク:シーズン第5週

タンパベイ・バッカニアーズはQBトム・ブレイディの引退を受けて再出発しようとしている。それはベイカー・メイフィールドとカイル・トラスクのQBバトルから始まりそうだ。数字を見れば、NFC南地区のチームは今季のNFLの中でも最も好ましいスケジュールになっているように見える。しかし、バッカニアーズのようなチームにとっては各試合がどのように組まれているかが重要だ。最初の4戦は、タンパベイが正しいブレイディの後継者を選ぶことができたかを示すだろう。バイキングス戦でシーズンをスタートするバッカニアーズは、ベアーズやNFC王者のイーグルスとホームで戦い、さらにアウェーでのセインツ戦という試練に挑んだあと、シーズン第5週にバイウイークを迎える。これ以降も第6週のライオンズ戦、第8週のアウェーでのサーズデーゲームになるビルズ戦、第11週の49ers戦、第16週にホームでジャガーズと戦う試合などが難題になりそうだ。また、今季はロードの連戦が3回ある。3年連続でのNFC南地区制覇を果たすには、ディビジョンライバルたちが回避できた困難を乗り越えなければならない。

対戦相手 対戦相手
1 at バイキングス 10 タイタンズ
2 ベアーズ 11 at 49ers
3 イーグルス* 12 at コルツ
4 at セインツ 13 パンサーズ
5 バイウイーク 14 at ファルコンズ
6 ライオンズ 15 at パッカーズ
7 ファルコンズ 16 ジャガーズ
8 at ビルズ** 17 セインツ
9 at テキサンズ 18 at パンサーズ
* マンデーゲーム
** サーズデーゲーム

【RA/A】