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カーディナルスHCギャノン、トレーニングキャンプ中の乱闘を厳しく禁止

2023年07月31日(月) 09:56

アリゾナ・カーディナルスのジョナサン・ギャノンHC【AP Photo/Alberto Mariani】


昨シーズンの成績が4勝13敗だったアリゾナ・カーディナルスは、クオーターバック(QB)カイラー・マレーがACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)を断裂し、復帰の時期がまだ定まらない中、逆境と戦っている。

そんな困難に直面している彼らだが、カーディナルスの新ヘッドコーチ(HC)ジョナサン・ギャノンによれば、トレーニングキャンプでチームメイト間の乱闘が発生することは決して許されない。

ギャノンはトレーニングキャンプでの乱闘について「これは譲れない」とチームのウェブサイトで語った。「その理由は、試合中に乱闘が起きた場合、選手は退場処分になるからだ」

ギャノンはオフェンシブガード(OG)デニス・デイリーとディフェンシブラインマン(DL)L.J.コリアーが一時的に口論になったとき、その声明をすぐに具体的な行動で裏付けた。チームの記者であるダレン・アーバンによれば、ギャノンは2人に話をした後、練習が終わる前に彼らをロッカールームに送ったという。

キャンプ初日の小競り合いは、新しいシーズンへの移行期に選手たちが経験するような一種の通過儀礼とも言える。パッドなしの練習やハーフタックルからフルスピードのセッションに移行する際、溜まったエネルギーを発散する直感的な行動だ。

デイリーとコリアーのような場面はNFL全体ですでに何度も起こっているが、最も注目を集めたのは、現地29日(土)、カンザスシティ・チーフスのタイトエンド(TE)トラビス・ケルシーとラインバッカー(LB)ジャック・コクランとの間に発生した乱闘だ。

しかし、新人ヘッドコーチの厳格なポリシーには一理ある。練習中の乱闘は選手のケガに容易に繋がり、チームのデプスチャートを狂わせる可能性がある。そして、試合が始まれば選手たちは何があっても冷静さを保つ必要がある。そうでなければ、試合を変える可能性のあるペナルティをもたらすか、最悪の場合、退場処分になる可能性もあるからだ。

特にカーディナルスは、2023年に向けて全員が出場できる状態でいる必要がある。マレーのケガに加えて、カーディナルスは過去3年間最高のワイドレシーバー(WR)ディアンドレ・ホプキンスを放出し、守備陣も2003年以来最低スコア、31位のシーズンから立ち直ろうとしている。

チームは新システムを全体的に導入し、攻撃コーディネーター(OC)ドリュー・ペツィングと守備コーディネーター(DC)ニック・ラリスがギャノンとともに初めてコーディネーターとして参加している。

新システムの導入は、エネルギーを発散するよりもはるかに重要だ。

それに、マレー自身が新たなシステムと新たな文化の導入はすでに上手く進んでいると考えている。

QBマレーは土曜日、カーディナルスの文化を変えるためにHCギャノンが何をしたかという質問に、「多くは説明責任とコミュニケーションだと思う」と答え、次のように続けた。「それだけでなく、彼(ギャノン)はフットボールを理解している。彼はフットボールを知っているし、コーチもしている。すでにフットボールを知っている選手はさらに知識を深め、他の選手の理解度と同じレベルでない選手でも全員が賢くなる。彼は本当に信頼できる人だ。誰とでも打ち解けることができる。彼が今やっていることについて言えば、俺は彼のやり方が好きだ」

【KO】