ニュース

「ひどくはない」と木曜日の勝利を振り返る49ersの“YACモンスター”WRサミュエル

2023年09月23日(土) 17:59


サンフランシスコ・49ersのディーボ・サミュエル【AP Photo/Godofredo A. Vasquez】

キャッチ後にさらにトレードマークとなるヤードを積み上げたワイドレシーバー(WR)ディーボ・サミュエルは、リーバイス・スタジアムのグラウンドに横たわり、周囲には医療スタッフが集まっていた。

しばらくして、彼は笑顔で、自力で医療テントに向かった。

その7プレー後、サミュエルはフィールドに戻り、ハイライトとなるタッチダウンを決め、サンフランシスコ・49ersは30対12でニューヨーク・ジャイアンツを下した。

49ersのランニングバック(RB)クリスチャン・マカフリーは、ジャイアンツ戦でキャッチ6回、129ヤード、前述したタッチダウン1回を記録したサミュエルについて「彼はレシーバーに必要なものをすべて持っている。彼はスピードがあって、フィジカルもあって、ボールをキャッチできる。ボールを持ったときの対処がうまいから、倒されないんだと思う。見ていてとても楽しいよ。彼がボールを持ったらいつでも、ブロックを見つけに行くことが大事だ。彼がどんなタックルを破るか、何人破るかわからないからね」と話した。

昨シーズン、自身の説明では“ひどい”シーズンを送ったサミュエルは、2021年のオールプロでサンフランシスコのファンを喜ばせ、ディフェンスにとって悪夢のような相手だった彼に戻っていた。そのため、木曜日の夜、彼は「ひどいとは言えないね」と自身のプレーに納得の笑みを浮かべていた。

「確かにひどいとは言えないね。いい形でドライブを持続し、倒されずにできるだけ長くプレーできるようになった」

少なくともこの日のサミュエルは、以前のダイナミックで、タックルを破り、ビッグプレーを決めるフォームに戻っていた。18ヤード以上のキャッチが4回あり、その多くが加速力とタックルを振り切る能力で、あっと言わせるものだった。

サミュエルは昨シーズン第4週以来の100ヤードゲームを達成したが、YAC(ヤードアフターキャッチ)の数字は目新しいものではなかった。もちろん、それでも素晴らしい記録であり、『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によると、ブロック・パーディーの310パスヤードのうち215ヤードをキャッチ後に獲得した49ers攻撃陣において、サミュエルは81YACでチームをリードしていた。サミュエルのキャリア通算レシーブ1回あたり9.8YACという記録はNFLのWRでトップだ。

サミュエルは「チェーンを動かす限り、可能な限り1ヤードでも稼ごうと思っている。俺の考え方として、ただ地面に倒れるつもりはないし、相手が誰であろうと倒されるのを許すつもりはない」と語った。

同じワイドアウトのブランドン・アイユークが肩のケガで欠場したため、サミュエルはステップアップする必要があり、チームの計画により彼は最初のドライブで5回ターゲットになった。しかし、キャッチしたボールはわずか1球で、やや低調なオフェンスのスタートを象徴していた。

49ersのタイトエンド(TE)ジョージ・キトルは試合後、『NFL Network(NFLネットワーク)』のスティーブ・ワイチに対して、後半の変化について「ディーボ。彼の活躍が本当に大きかったね。彼は俺らにとって大きなプレーをしてくれた」と振り返った。

相手守備陣と戦いながら30ヤードを獲得し、ロニー・ベルへのパーディーのタッチダウントスに繋がったサミュエルのプレーは、前半最大のプレーだった。

49ersは17対6とリードして前半を折り返したが、ジャイアンツも活気を見せ、第3クオーターには17対12とリードを縮めた。

しかし、49ersはリズムをつかみ始め、良い流れはサミュエルが4つのタックルを破った40ヤードのレシーブから始まった。49ersはこのドライブで20対12とリードを広げ、最終的にはサミュエルの今シーズン初タッチダウンで勝利を決定づけた。

このタッチダウンは、彼をフィールドにダウンさせる19ヤードのレシーブから始まった。

サミュエルは「ボールの上で転んだんだ。肋骨をやってしまったと思ったね。呼吸ができなかったんだ。その後テントに入ったけど、何も問題はなかった」と話した。

それから間もなく、サミュエルは27ヤードのタッチダウンを決め、49ersの勝利に華を添えた。

彼の肋骨は問題なく、彼のプレーも問題ないものだったのだ。

【AK】