ビルズに敗れた試合での前半終了間際の失態を認めるジャイアンツQBテイラー
2023年10月17日(火) 13:15サンデーナイトの試合でニューヨーク・ジャイアンツは優勢と目されたバッファロー・ビルズをあと一歩のところまで追い詰めた。
現地15日(日)にビルズの本拠地で14対9というスコアで敗れたジャイアンツは、前半と後半の両方を敵陣1ヤードラインのところで終えている。前半の失態はよりひどかったと言えよう。
前半残り14秒、ビルズがエンドゾーンでペナルティを取られたことでジャイアンツは1ヤードラインで攻撃のチャンスを得た。タイムアウトが残されていない中、ジャイアンツは何度かエンドゾーンを狙えたはずで、少なくともチップショットのフィールドゴールを決めて9対0で前半を終了しているべきだった。ところが、ジャイアンツは得点できずに終わっている。
首を負傷したクオーターバック(QB)ダニエル・ジョーンズの代わりに出場したベテランのタイロッド・テイラーは、ランニングバック(RB)セイクワン・バークリーを起用したランプレーを選ぶも、相手に止められ、そこから前半が終了する前までにスパイクをすることもできなかった。
ヘッドコーチ(HC)のブライアン・ダボールは敗戦後に「ランアクションのパスプレーをコールしたが、ランプレーに変更されて失敗に終わった」とチームの記者団に簡潔に述べている。「彼はディフェンスの状況を手持ちのプレーと照らし合わせて、プレーを変更することにしたんだ」
テイラーはプレーを変更した責任は自分にあるとした上で、ランが失敗しても前半が終了する前にスパイクを決められると思ったとつけ加えている。
「ああ、いま思えばあの決断は間違いなくすべきではなかった」とテイラーは話している。
「自分たちにとって有利な状況だと思ってランに変更したんだが、正しいコールではなかった。クオーターバックとして、リーダーとして、みんなにすべてを伝える者として、その責任は俺にある。こういう状況でもっと良い判断ができないとダメだ」
このチャンスを逃したことでジャイアンツは少なくとも3点を失っており、もし決めていれば最後のドライブで5点差を追うような状況にはなっていなかったかもしれない。当然、後半は違った展開になっていただろう。もしビッグブルーがハーフタイム前に得点していれば、勝つためにタッチダウンは必要なかった可能性もある。
最後のポゼッションでテイラーはオフェンスを48ヤード進め、再び敵陣1ヤードラインにたどり着いた。ビルズがまたしてもエンドゾーンでペナルティを取られたことで、ジャイアンツには時間制限のないダウンが与えられるも、テイラーはディフェンスにしっかりとつかれたタイトエンド(TE)ダレン・ウォーラーにパスをつなげることができず、チームは1勝5敗となっている。
今にして思えば、テイラーが選んだ前後半終了間際の2つのシナリオを入れ替えて、最後のプレーをランに変更していれば有利な展開になっていたかもしれない。しかしながら、ダボールHCはパスにこだわったことによって短い距離でのプレーを止められている点を指摘した。
「話し合ってはみたが、すでに2回も第3ダウン残り1ヤードの状況で止められていた」とダボールHCは言う。「前半の終わりにゴールラインで止められていたから、攻撃コーディネーター(OC)マイク・カフカは正しいコールをしたと思っている」
今シーズンすでに何度も大敗を喫してきたチームにとって、日曜日の夜の敗戦はファンにとって最悪のものだったかもしれない。テイラーは試合の大半で堅実なプレーを見せ、ディフェンスは3クオーターを通してビルズを無得点に抑えている。バークリーの復帰によってランゲームも活気づいていた。それでもなお、ダボールHC率いるジャイアンツは13クオーター連続でタッチダウンを決めることができず、大事な場面であと一歩及ばなかった。
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