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ドラフト全体2位指名権を手放す意向のないコマンダースGMピータース

2024年04月19日(金) 12:40


ワシントン・コマンダース【NFL】

ワシントン・コマンダースは来週開幕するドラフトの1巡目で、ほぼすべてのクオーターバック(QB)を誰でも選べるという、まれに見るぜいたくな立場にある。

ドラフト2位指名権を持つコマンダースは、シカゴ・ベアーズに1位指名されることが予想されているケイレブ・ウィリアムズ以外の選手を選ぶことが可能だ。コマンダースが指名権を行使するときが本当の楽しみの始まりだが、新しいジェネラルマネジャー(GM)であるアダム・ピータースによれば、コマンダースはその有利な立場から動く気はないようだ。

ピータースGMは現地18日(木)に、次のように述べた。

「われわれは2位での指名にとどまることに満足している。正直なところ、トレードダウンするシナリオはあまり考えられない。ここにとどまることに満足しているんだ」

コマンダースのデプスチャートを一目見るだけで、コマンダースが2位で狙っているポジション(ヒント:パスを投げる)が何であるかは明らかになるだろう。実際、ウィリアムズが1位で選ばれると予想されている中で、ドラフト開幕の1週間前となった今、コマンダースがすでに指名先を決めている可能性も大いにある。

ピーダーズGMはこう続けた。

「あと少しなんだ。まだプロセスの中で終わらせなければならないことがいくつかある。皆さんも気づいているかもしれないが、私はかなりプロセスを重視し、プロセスを志向するタイプだ。われわれは全スタッフで30人の(候補生)訪問を振り返り、そこにいた全員について話し合う。それはまだやっていない。また、今夜遅くにはメディカルミーティングがあり、コンバインでのメディカルチェックをすべて確認し、その情報も入手する。もし特定の選手について質問があれば、突っ込んだ質問をするだけだ」

「だから、われわれにはもう少しやるべきことが残っている。DQ(ダン・クイン、ヘッドコーチ/HC)と私はもう少し話し合い、おそらく来週中には何かしらの答えを出すことになるだろう。ただ、これも言っておくが、本当に決定を下す必要があるときまで、最終的な決定を下す必要はない。したがって、急ぐ必要はないが、われわれがどう行動するかについては、来週の早い段階でかなり明確な考えが持てるはずだ」

ピータースGMの言う通り、コマンダースは自分たちが指名する時間になるまでは、決定を下す必要はない。しかし、2位指名権を確保しておくことで、コマンダースは残り6つの全体100位以内の指名権を攻略するための時間とリソースを確保することができる。しかし、プロセスがこれだけ進んでいる今、ピータースGMはここまでのプロセスを放棄することはないだろう。

今回のドラフトは、コマンダースの将来にとって非常に重要であり、決して急ぐべきではない。ピータースがコマンダースに着任した際、ディフェンシブエンド(DE)のモンテス・スウェットとチェイス・ヤングの両選手を期限直前にトレードしていたコマンダースには、それなりのドラフト指名権の蓄積があった。オフシーズンには元先発QBサム・ハウエルをシアトル・シーホークスにトレードしたことで、さらに指名権を確保している。こうした取引が本当に意味をなすのは、コマンダースが取引で得た指名権(全体40位、78位、100位)を使って、質の高い才能ある選手を獲得した場合のみだ。

ドラフトは、選手たちの才能評価担当者が真価を発揮する場だ。そして、ジェネラルマネジャーの役割は、リーグで毎年行われる才能ある選手の補充という予測不可能な状況でうまく舵取りし、最大の成果を引き出すこと。ピータースGMにとっては、上位100位以内の指名権を利用して、再び1巡目に戻るという選択も考えられる。

ピータースGMは次のように話している。

「こうした指名権にはあらゆる使い方があるから、何でも検討の余地はあると思う。以前にも述べたように、この組織にとって最善のことをする。それがトレードアップであれ、トレードダウンであれ、われわれはそれを実行するつもりだ。幸運なことに、われわれはそうするための十分なリソースを持っている」

このドラフトの明るい兆しは、ピータースGMがスウェットとヤングのトレードに関して責任を問われないことだ。このトレードが行われた当時、コマンダースのフットボール運営を担当していないピータースGMは、すでに完了したトレードから指名権を受け継いだだけの立場にある。

とはいえ、その指名権をどう使うかによって、ピータースGMは——結果次第では、おそらく厳しく——評価されるだろう。その評価はドラフト全体2位の指名から始まる。フットボール界が、ピータースGMがコマンダースの次期フランチャイズクオーターバックを指名すると期待している位置だ。

ピータースGMにはチャンスが広がっている。時計の針はまもなく動き始めるだろう。

ピータースGMは「それがあるのは本当に幸運なことだ。このチームを大きく強化する絶好のチャンスだと思う」とコメントした。

【KO】