ベリチックがノースカロライナ大学とヘッドコーチ職の面談
2024年12月06日(金) 15:57来るNFLコーチングサイクルで、最も関心を集めそうな名前の1つがビル・ベリチックだ。ただし、それはベリチックが大学で職を得ない場合に限る。
ベリチックがノースカロライナ大学(UNC)で空位になっているヘッドコーチ職の面談を受けたと『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが現地5日(木)に伝えた。この役職は、UNCのレジェンドであるマック・ブラウンが11月26日に解任されたのを受けて、空きが出ている。
ベリチックの面談について最初に報じたのは『Inside Carolina(インサイド・カロライナ)』だった。
72歳のベリチックはブラウンより年下とは言え、その差はわずかに8カ月であり、カレッジフットボールでのコーチ経験はない。果たして、この話は実現するのだろうか?
『News and Observer(ニュース・アンド・オブザーバー)』のアンドリュー・カーターは、この職に対するベリチックの関心は“高く、真剣”なものであり、ベリチックは面談の中で学校側の関係者に“非常に良い印象を与えた”と伝えている。とは言え、カーターが指摘するように、年齢と大学での経験不足から、ベリチックの就任は“きわめて可能性が低い”と見られている。
ベリチックは今季にさまざまなメディアへの出演で忙しく過ごしており、これまではあまり明かされてこなかった、この競技における最も優れた見識を披露している。しかし、こういったキャリアシフトは継続的なものには思われない。ベリチックとニューイングランド・ペイトリオッツは、2023年シーズン終了後に両者合意の上で別々の道を歩むことを決めた。それによって、ペイトリオッツに6度のスーパーボウルタイトルをもたらした一時代が終わっている。
ベリチックはNFLでコーチ職を探すだろうというのが、大方の見方だ。今世紀に入る前から、NFLでのコーチ職はベリチックの人生そのものだった。前回のサイクル以来、ベリチックはアトランタ・ファルコンズの面談を2回受けている。
今季にはすでに3人のヘッドコーチが解任された。ニューヨーク・ジェッツのロバート・サラー、ニューオーリンズ・セインツのデニス・アレン、シカゴ・ベアーズのマット・エバーフラスだ。ベリチックがこれらのチームの候補者になる可能性はあるものの、ジェッツに関しては過去のベリチックの発言から、また、一度はジェッツのヘッドコーチに就任しながら、1試合も率いることなく去ったという経緯から、可能性は低いと言っていい。
リーグの他の職にも空きが出る可能性がある。ベリチックの実績や信頼性に匹敵するのは難しいことだ。たとえ、ベリチックの起用には年齢や組織内のパワーバランスといった複雑な要素がからんでくるとしてもだ。
ベリチックがNFLを取り巻く状況を調べ――彼は常に一歩前に行く人物なのだから――このオフシーズンのリーグには自分に合う職がないだろうと判断すれば、カレッジフットボールを選ばない理由はない。そうなれば、昨年にディオン・サンダースがコロラド大学に移ったときと同じくらいのビッグストーリーになるだろう。
もしかしたら、ベリチックにはまだ隠し持った何かがあるのかもしれない。オフシーズンの
ベリチックは、見逃せない存在になるだろう。
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