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パントブロック直後のミスでベンガルズに敗れたことにカウボーイズは「打ちのめされている」と語るオーナー

2024年12月11日(水) 14:06


ダラス・カウボーイズオーナーのジェリー・ジョーンズ【NFL】

2024年のダラス・カウボーイズは新たな形で敗北を味わった。

ジェリー・ジョーンズが所有するチームは、マンデーナイトフットボールでシンシナティ・ベンガルズに27対20で敗戦。試合を決定づけたのは、パントブロック直後にカウボーイズが犯したミスだった。

試合終了2分前、カウボーイズはベンガルズにパントを強いることに成功。ラインバッカー(LB)ニック・ビジルが見事にパントをブロックしたものの、ボールがスクリメージラインを越えた後、コーナーバック(CB)アマニ・オルワリエが触れるという痛恨のミスを犯し、最終的にベンガルズにリカバーされる結果となった。

カウボーイズが絶好のフィールドポジションを得て勝利を挙げるというシナリオは一瞬にして消え、そのわずか3プレー後には、エンドゾーンで歓喜するベンガルズの選手たちの姿が見られた。これでカウボーイズの成績は5勝8敗となった。

チームの公式サイトによると、ジョーンズは「当然、ロッカールームでは選手たちがキックをブロックした後の展開に打ちのめされているだろう」と語ったという。

「パントのブロックには成功し、こちらに攻撃のチャンスが巡ってくるはずが、その後の展開でこれほど多くのことがわれわれに不利に働いたのは非常に残念だ」

このプレーは、1993年のサンクスギビングデーにカウボーイズの元ディフェンシブタックル(DT)レオン・レットが犯したミスを彷彿とさせるものだったが、より最近でも似たような出来事がダラスで起きている。

『Opta Stats(オプタ・スタッツ)』によれば、NFLにおける過去10シーズンで、ブロックされかけたパントが20ヤード未満しか移動せず、パントを受ける側のチームがボールに触れた結果、パント側のチームがリカバーして再び攻撃権を得たケースはわずか2回しかないという。その両方がカウボーイズの本拠地AT&Tスタジアムで起きている。1回目は2021年のデンバー・ブロンコス戦、そして2回目が今回のベンガルズ戦(シーズン第14週)だ。なお、カウボーイズはブロンコスとの試合も30対16で落としているが、そのシーズンを12勝5敗で終えた。

故障者リスト(IR)から復帰したばかりのオルワリエが今回の試合でミスを犯した直後、オールプロにも選ばれているLBマイカ・パーソンズは、サイドラインで困惑した様子を見せていた。

「何が起きているのかよく分からなかった」とパーソンズは振り返る。

「ニックが素晴らしいプレーをした後、審判に状況を確認したら、(オルワリエが)ボールに触れたと言われた。完全に流れが変わってしまった。あの時点で勝つチャンスを手にしていたはずだ」

「試合はまだ2分残っていた。あの状況から試合は勝てると思っていただけに、本当に悔しい」

確かに悔しい結果となったが、全員がオルワリエに責任を押し付けたわけではない。同じディフェンシブバックのジョーダン・ルイスは、試合後にオルワリエを擁護した。

「ビッグプレーが起きれば誰もがそれに注目する」とルイスは述べ、こう続けた。

「それでも、俺たちは彼を支え続けるし、励まし続ける必要がある。あの瞬間が彼を定義するものにはしたくない。チーム全体で彼をサポートするのが大事だ。これがフットボールだ。時には流れが自分たちに向くこともあれば、向かないこともある。プレーを作ろうとした彼を責めることはできない」

残念ながら、元4巡目指名のジャーニーマンであるオルワリエのプレーが、結果的にベンガルズに有利に働いたことは否定できない。

この敗北で、カウボーイズは今季5勝8敗に後退。NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)東地区優勝の可能性はすでに消滅している。理論上はプレーオフ進出の望みがわずかに残されているものの、『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によれば、その確率は1%未満だという。

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