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WRヒルのロースター補強案に反論するドルフィンズRBエイチェーン

2025年02月03日(月) 11:29


マイアミ・ドルフィンズのデボン・エイチェーン【AP Photo/Rebecca Blackwell】

マイアミ・ドルフィンズのワイドレシーバー(WR)タイリーク・ヒルはマイアミから「出ていく」と発言したことによって、今オフシーズンにすでに波乱を巻き起こしている。後にその発言を撤回したヒルは最近、2025年に競争力をつけるためにはロースターに“強い選手”を数名加える必要があると強調した。

しかし、ドルフィンズのランニングバック(RB)デボン・エイチェーンはその認識に異議を唱えている。現地1月31日(金)に『Up & Adams Show(アップ&アダムス・ショー)』に出演したエイチェーンは、ドルフィンズには他のエリートチームと同じレベルでプレーできる人材がそろっていると信じており、あとは適切なタイミングでチームがまとまれるかどうかだと語った。

エイチェーンはケイ・アダムスに「うちにも強い選手はいる。それを引き出す人がもっと必要なだけ。分かるだろ」と話し、こう続けている。

「選手を加える必要があるとは言わない。他の選手を獲得しなきゃいけないという意味でね。でも、去年のチームと今年のチームは同じじゃないから、去年のシーズンの成り行きを知っているからこそ、今年はそういうミスを繰り返さないようにしないといけないと感じている」

「自分たちの実力は分かっている。全員が同じ考えを持てば、俺たちは打ち負かすのが難しいチームになるだろう」

2024年、ドルフィンズはシーズン第18週にプレーオフ進出への道を断たれ、8勝9敗でシーズンを終えた。これにより、ドルフィンズのプレーオフ未勝利の期間は24年に伸びている。

2022年にマイク・マクダニエルがヘッドコーチ(HC)に就任して以来、ドルフィンズはスター選手による華々しいレギュラーシーズンのプレーで注目を集めてきたが、重要な試合で勝利を収めることができず、最初の2年間はワイルドカードラウンドで敗退し、今季はポストシーズン進出を逃す結果となった。

オフェンスにはヒルやエイチェーン、クオーターバック(QB)トゥア・タゴヴァイロア、WRジェイレン・ワドルといった主要なプレーメーカーがそろっているものの、今シーズンの全体的な成績は以前ほど目を見張るものではなかった。その原因の1つとして、タゴヴァイロアがシーズン序盤に負傷離脱したことが挙げられ、その影響でチームは2勝6敗のスタートを切り、その後もシーズンを通してその不調から抜け出すのに苦労した。しかし、エイチェーンによれば、オフェンスが本当の意味でかみ合うにはシーズンの大部分を要するという。ようやくまとまりかけたところで時間切れとなったことが、さらなるフラストレーションを引き起こしたと語ったエイチェーンは次のように話している。

「チームとして墓穴を掘ってしまったことは分かっていた。まとまり始めたところでシーズンが終わったのは最悪だ。もっと早くそれを解決していたら、シーズンはもっと良いものになっていたはず」

エイチェーンはチームが現状のままで2024年シーズンの結果を上回る可能性があると主張しており、統計的にも改善の余地があることは確かに示されている。特に、ヒルは予想外の不調に見舞われ、2,000レシーブヤードまであと少しのところまで迫った2023年シーズンに対し、今季は1,000ヤードにも満たなかった。また、ワドルのレシーブ記録も低迷し、キャリアで初めて1,000レシーブヤード突破を逃している。ダイナミックなレシーバーコンビとして活躍していた2人の苦戦により、ドルフィンズは2023年にリーグ首位だったパスヤードで15位に終わった。

キャリア2年目もパスゲームで貢献したエイチェーンは、592レシーブヤードを記録し、スクリメージヤードでは12位につけている。また、今シーズンに6回のタッチダウンランと6回のタッチダウンレシーブを記録した唯一の選手にもなった。

しかし、エイチェーンは自身のプレーにも改善の余地があると感じており、フィールド上で取りこぼしたヤードがあると振り返りながら、チームの好転を後押しするために3シーズン目に達成できるマイルストーンが他にあると考えていると明かした。

「シーズン終了後に映像を見返すと、いくつかのビッグランを逃したような気がして、やり直せたらいいのにと思う」とコメントしたエイチェーンは「3年目のシーズンを迎えるにあたって、まだ1,000ランヤードを達成していないことが念頭にある。それは去年やれたはずだと感じている」と続けている。

【RA】