テキサンズがラムズのアシスタントを務めていたニック・ケイリーをOCとして採用へ
2025年02月04日(火) 09:25ヒューストン・テキサンズが新しいオフェンスの指導者を確保した。
現地3日(月)、テキサンズがロサンゼルス・ラムズのアシスタントコーチを務めていたニック・ケイリーを攻撃コーディネーター(OC)として採用すると『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロが報道。その後、テキサンズがケイリーの採用を正式に発表した。
ケイリーはテキサンズの攻撃コーディネーターとして2シーズンを過ごした後に解雇されたボビー・スロウィクの後任となる。
スロウィクは2024年シーズンにキャリア2年目のクオーターバック(QB)C.J.ストラウドの成績が低下したことを受けて解雇された。
テキサンズではワイドレシーバー(WR)陣から多数の負傷者が出ていた中で、シーズンを通してオフェンシブラインのプレーが支えとなっていた。しかし、レギュラーシーズン最後の3試合で2敗を喫し、苦しみながらポストシーズンに進出すると、攻撃の不安定さがディビジョナルラウンドで露呈。最終的にAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)王者となったカンザスシティ・チーフス相手にわずか14得点しか挙げられずに敗れた。
ヘッドコーチ(HC)デミコ・ライアンズはチームを立て直す上で、初めて攻撃コーディネーターを務める人物を起用することにしている。
ニューイングランド・ペイトリオッツで長年アシスタントコーチを務め、ビル・ベリチックのスタッフとして2つのスーパーボウルリングを獲得した42歳のケイリーは、過去2シーズンをラムズのショーン・マクベイHC(ヘッドコーチ)の下でタイトエンド(TE)コーチとして過ごし、2024年にはパスゲームコーディネーターも兼任した。
テキサンズには優秀な人材がそろっており、中でもストラウドはチームを作り上げる上で最も有望な人材だ。スターQBのストラウドはキャリア最初の2シーズンでWRニコ・コリンズやTEダルトン・シュルツと素晴らしい信頼関係を築いてきた。また、ランニングバック(RB)ジョー・ミクソンはテキサンズでの初年度に実力を開花させ、2019年にカルロス・ハイドが達成して以来、初めてテキサンズで1,000ランヤードを突破した選手となった。
しかし、テキサンズにはこのオフシーズンにやるべきことがある。2024年シーズン途中にACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)を断裂したWRステフォン・ディッグスはフリーエージェント(FA)となり、新進気鋭のWRタンク・デルはシーズン第16週に見舞われた悲惨な膝のケガからの回復に長い時間を要する見込みだ。レアミー・タンシルという堅実なレフトタックル(LT)を擁するオフェンシブラインの補強も、テキサンズのオフシーズンにおける計画の最優先事項となるかもしれない。
今春、テキサンズがストラウドを中心にどのようにチームを構築していくかは不明だが、ケイリーはライアンズHC率いる成長著しいディフェンスを補完するオフェンスを作り上げるために、今から仕事に取り掛かることができる。
【RA】