ラムズからすぐにトレード先を探すと告げられたとWRカップ
2025年02月04日(火) 16:12ロサンゼルス・ラムズと、そこに長く在籍したスーパースターに、別れの時が迫っているようだ。
ワイドレシーバー(WR)クーパー・カップが現地3日(月)に声明を出し、チームから自分のトレード先を探すと知らされたことを明かしている。
カップはその声明の中で「チームからすぐに俺のトレードを探すこと、そして、俺と俺の家族と一緒に、チャンピオンシップに向けて戦っていく上で適切な場所を探していくことを告げられた。俺はその決断に賛成していないし、LAで始まり、終わるんだと、ずっと信じてきた」とコメントした。
「それでも、ここ何年かの間から学んだことが1つあるとすれば、それは、自分で制御できないものは本当に多いということ。だけど、いつか振り返り、記憶に残るのは、それにどう対応したかだ」
『NFL Network(NFLネットワーク)』のマイク・ガラフォロによれば、6月に32歳になるカップは、2025年にトータルで2,000万ドル(約31億0,521万円)を受け取ることになっているという。ロースターボーナスが750万ドル(500万ドル/約7億7,630万円保証)で、これは3月に支払われることになっている。ベースサラリーは1,250万ドル(約19億4,077万円)だという。
ガラフォロはさらに、トレードに何らかの再交渉が含まれない場合、カップを獲得するチームは2025年に前述の金額の合計額、2026年に1,985万ドル(約30億8,194万円)を負担することになると伝えた。
どのチームがどういった金額を負担するかはともあれ、ラムズとカップの別離は、素晴らしい成功を収めた1章を締めくくることになるだろう。
ヘッドコーチ(HC)ショーン・マクベイ時代の2年目である2017年に、ドラフト3巡目でチームに加入して以来、カップはラムズでプレーしてきた。カップはキャリアを通じて、キャッチ634回、7,784レシービングヤード、タッチダウン57回という数字でチームに貢献。その生産性が最大値を示したのは2021年で、1,947ヤード、タッチダウン16回、キャッチ145回で三冠を達成したカップは、この年の攻撃部門年間最優秀選手に選ばれた。また、ラムズが第56回スーパーボウルでロンバルディトロフィーを手にするのを助け、スーパーボウルのMVPにも選ばれている。
それ以降は、健康上の問題からフィールドにとどまることに苦戦してきたカップ。9試合の出場にとどまった2022年に続き、以降の2年はそれぞれ12試合でプレーしている。
2024年シーズン第2週に負ったハイアンクルスプレインは、復帰してからも影響を与えていた様子だった。ワイドアウトのプカ・ナクアが台頭してきたこともあり、カップは苦しい状況でシーズンを終えている。
ディビジョナルラウンドでフィラデルフィア・イーグルスに敗れた試合では、特に降雪というコンディションを考慮に入れると、キャッチ5回、61ヤードと、十分な記録を残したカップ。しかしながら、それまでの4試合では非常に低迷しており、シーズン第15週に行われたサンフランシスコ・49ers戦ではキャッチ0回に終わっている。
続く週のキャッチ数は3回。そこからの2試合ではいずれもキャッチ1回で、2週合わせても29ヤードという結果だった。
ラムズの選手として最後になるかもしれないシーズンのラスト5試合で、カップは試合平均キャッチ2回、28.6ヤードにとどまった。
そういった低迷は、確実にロサンゼルスの将来のプランに影響を与えただろう。ラムズが復調を遂げてプレーオフ進出を遂げる前、1勝4敗だった頃にカップのトレードのうわさがしきりにささやかれた経緯を考えれば、なおさらだ。
しかし、カップを獲得するチームは、最近の履歴に期待できるものを見いだすだろう。2022年以来、18試合に欠場し、先に触れたような負傷歴がありながら、カップは過去3年のすべてで700レシービングヤード越えを達成し、5回以上のタッチダウンキャッチを決めている。
一方で、カップはQBマシュー・スタッフォードがいない状況に慣れる必要があるだろう。スタッフォード自身の未来も不透明だが、これまで2人の間には、テレパシーでやりとりしているかのように見えるつながりがあった。とは言え、カップはどんなクオーターバックでも、そのベストフレンドになり得るだろう。
トレードされても、カップはそこに順応するだろう。そこから、その足を生かして新しいチームのチャンピオンシップ争いに貢献できるかもしれない。
カップは声明で「2024年は俺のキャリアの中でも最高の部類のトレーニングキャンプで始まった。今、2025年に向けた準備が始まっている。モチベーションは高いし、これまでになく健康状態も良く、これから何年もトップレベルのフットボールをプレーすることを楽しみにしている」と続けている。
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