今後についての決断にはしばらく時間をかけるとチーフスTEケルシー
2025年02月13日(木) 13:22![](https://nfljapan.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/wp-content/uploads/2025/02/10130512/NFL_20250210_1.jpg)
第59回スーパーボウルでカンザスシティ・チーフスがフィラデルフィア・イーグルスに敗北してから2日が過ぎ、チーフスのタイトエンド(TE)トラビス・ケルシーはその間、苦痛に対処してきた。
いずれ殿堂入りすることが確実なケルシーにとって、その痛みがまだ生々しいものであることは間違いない。兄ジェイソンと共にホストを務める、人気の高いポッドキャスト“New Heights(ニュー・ハイツ)”の現地12日(水)に公開された最新回――ケルシーが言うところの“避けては通れない”タイプのエピソード――で、40対22で敗れた結果に触れるところから話し出したケルシーは、弱さも隠すことなく、率直にこう語っている。
「俺たちの日じゃなかったんだ。勢いに乗ることがまったくできなかった。フィールドでのちょっとした、本当にちょっとした決断のことで、自分を責めている。そのプレーの中で求められた以上のことを、やろうと思ってしまった。俺は仲間たちを鼓舞して、みんなが穏やかで、落ち着いて、冷静な状態を保てるような、最高のリーダーじゃなかった。このビルに12年いて、たくさんのフットボールを経験し、まさにこういう状況をスーパーボウルで体験した人間として、これはタンパベイのスーパーボウルのことなんだけど、そういう人間として、俺は自分にそういうことを多く課していた」
「あまりにも苦い経験だ。ビッグプレーができたとか、何か進められたと思うたびに、ペナルティーがあって後退させられたりする。その上、とにかくプレーコールを実行できなかった。プレーコールっていうか、全員で努力したけど、それを実現するための道が誰にも見つけられなかった。一番の舞台でそういうことが起こること自体最悪だけど、大舞台でそうなるのはキャリアで2度目で、本当に飲み込みがたい」
この試合、そして一方的な結果について語るのは、ケルシーにとって明らかにつらいことだった。兄の支えがあっても、それは同じことだ。兄ジェイソンの立場もまた、微妙なものだった。というのも、ジェイソンはイーグルスのレジェンド的な存在だからだ。番組の出だしにこの試合について触れたトラビス・ケルシーは、時に涙をこらえている様子だった。それはまるで、自分のフットボールキャリアにおける、あの瞬間重みを、ここで実感し始めているかのようだった。
「マジできつい。俺はチームメイトが大好きだ。コーチも、チーフスキングダムも大好き。あんな終わりになって申し訳ない。俺は素晴らしい人生を送っている。大好きな人たちがいる。世界で最高の家族がいて、俺がするすべてのことを支えてくれる。日曜日にはその彼らみんなが俺を応援して、うまくいくよう願ってくれていたっていうのに」
ケルシーは自分のフットボールキャリアが、始まりよりはもう終わりの方に近いことを承知している。実際、もうそれほど長くはないかもしれない。
35歳のケルシーは水曜日に、来季にプレーするかどうかの計画は、しばらく時間をかけて決断すると語っている。来季もプレーする場合、NFLでの13シーズン目になる。
ケルシーが第59回スーパーボウルで経験したようなつらい出来事は、ベテラン選手を2つの道のいずれかにいざなうものだ。これがやめ時だというサインだと受け取るか、もう一度挑戦するためのモチベーションにするか。
ケルシーには判断を急ぐつもりも、感情的な判断を下すつもりもない。自身が人生で最悪の日と評した日の翌日でも、それは変わらなかった。
「少し時間をかけて決めると思う。カムバックするなら、チームメイトたちのために、それが心からの決断であって、中途半端な気持ちじゃないようにしなきゃならない。全身全霊で彼らのためにここにいるってね。プレーはできると思う。問題は俺にモチベーションがあるか、それに、そういう責任を担うことが、1人の男として、人間として、人として、ベストの決断なのかだ」とケルシーは話した。
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