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チーフスで13シーズン目の続行を決断した“最大の要因”を明かすTEケルシー

2025年03月06日(木) 13:12


カンザスシティ・チーフスのトラビス・ケルシー【AP Photo/Ed Zurga】

カンザスシティ・チーフスのタイトエンド(TE)トラビス・ケルシーは、大敗を喫したスーパーボウルをキャリアの最終戦にはしたくなかった。

将来の殿堂入りが確実視されるケルシーは、自身のポッドキャスト“New Heights(ニュー・ハイツ)”の最新エピソードで、フィラデルフィア・イーグルスに40対22で敗れた失望感と、フットボールへの情熱が、自身を13年目のシーズンへと突き動かしたと語った。

「一番の理由は、フットボールをプレーするのが心から大好きだからだ」とケルシーは話す。

「まだ高いレベルでプレーできるし、もしかしたら昨シーズンよりもさらに上のレベルでやれるかもしれないと感じている。去年のパフォーマンスがベストだったとは思えない。これまでの実績と比較しても、チームを助ける場面よりも足を引っ張った場面のほうが多かった気がする。だからこそ、もう一度全力で挑戦したい。シーズンの終わり方に納得がいかないし、自分のプレーやチームへの貢献度という点でも、不完全燃焼だった」

「カンザスシティには大好きな人たちがたくさんいる。チームの組織やコミュニティの人たち。ここはもう俺のホームだ。そんな生活をまだ終わらせたくない。これまで必死に努力して、K.C.のために全力を尽くしてきたけど、昨シーズンは満足いく形で終われなかった。だからこそ、自分が今の契約を最後まで全うして、カンザスシティとチーフスの組織にすべてを捧げるつもりだ」

ケルシーは、スーパーボウルでの敗戦が復帰を決断する上でどれほど大きな要因だったのか、そしてもしチーフスが3連覇を達成していたら引退を考えたかと、単刀直入に質問された。

「おそらく最大の要因だった」とケルシーはロンバルディトロフィーを逃したことについて語った。

「勝ってキャリアを締めくくるのは確かに理想的だ。でも、それでも俺はフットボールへの情熱を失わなかったと思う。もし勝っていたら、もう少し真剣に引退を考えたかもしれないな」

35歳のケルシーにとって、1試合しか出場しなかったルーキーイヤーの2013年を除き、2024年はキャリアで最も低調なシーズンとなった。キャッチ97回、823ヤード、タッチダウン3回にとどまり、プレーオフでも復調することはなかった。ディビジョナルラウンドでは昨季最高のパフォーマンスを見せ、117ヤードとタッチダウン1回を記録。しかし、その後の試合では存在感を示せず、AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップではキャッチ2回で19ヤード、スーパーボウルでもキャッチ4回で49ヤードに終わった。

「試合の終わり方を考えると、一緒に戦ってきた仲間たちに恩を返すためにも、もっと努力して集中すべきだったと感じている」とケルシーは振り返る。

「正直、あの試合中に何が起こっていたのか分からない。でも、自分がベストの状態ではなかったのは確かだ。試合の映像を見返して、自分がその瞬間に戻ったように感じるたびに、“俺はいったい何をやっていたんだ?”と自問せずにはいられない」

長年にわたりNFL屈指の選手として活躍してきたケルシーには、自らの未来を決める権利がある。

「カンザスシティ、俺は少なくとももう1年戦い続ける」とケルシーは宣言した。

「これが最後のシーズンになるかどうかは分からない。まだカンザスシティの街のために、そしてチーフスという組織のためにプレーすることが楽しくて仕方ない。契約はあと1年残っている。だから、すべてを出し切るつもりだ」

【R】