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イーグルスからの放出に「わだかまりはない」と話すCBスレイ、チーム復帰の可能性も否定せず

2025年03月07日(金) 12:16


ダリウス・スレイ【Cooper Neill via AP】

スーパーボウル制覇の直後から、ダリウス・スレイはフィラデルフィア・イーグルスに放出される可能性を覚悟していた。

実際にチームがスレイをカットした後、34歳のベテランコーナーバック(CB)は自身のポッドキャスト『Big Play Slay(ビッグ・プレー・スレイ)』で、その決定をビジネスの一環として受け止めていると語った。同時に、イーグルスへの復帰の可能性も否定しなかった。

「これはビジネスの一部だから、特に傷ついているわけじゃない」とスレイは話している。

「こういう世界だと分かっていたから、悲しくもない。チームにも組織にも自分のすべてを捧げたつもりだ。ただ、復帰の可能性はゼロではない。完全に切り捨てたわけじゃない。今回のリリースでフリーエージェンシーが始まる前に動けて、いい移籍先を見つけるチャンスがあるのはありがたいことだ」

「でも、今後のイーグルスの動き次第では分からない。機会があれば、俺が戻りたいと思っているのは彼らも知っている。俺もこのビジネスがどういうものか理解している。チームは若返りを図るものだし、若い選手たちの将来のためにキャップスペースを確保しようとする。だから、何のわだかまりもない」

デトロイト・ライオンズで7年、イーグルスで5年、計12年にわたってNFLでプレーしてきたスレイは、自身の年齢を考えれば、イーグルスのジェネラルマネジャー(GM)ハウィー・ローズマンがディフェンスのバックフィールドを若返らせる決断を下したのも当然のことだと言う。チームはルーキーCBのクインヨン・ミッチェルとクーパー・デジャンを中心に再編を進めている。

スレイは、2022年シーズンにイーグルスがスーパーボウルへ進出した直後にも放出される可能性はあったが、最終的には契約を見直してフィラデルフィアに残った経緯にも触れた。

「俺が34歳なのは分かっているし、全盛期は過ぎているかもしれない。でも、今でもエリートレベルでプレーできる自信はある」とスレイは語った。

「ハウィーとはしっかり話し合って、お互い同じ認識を持っている。俺の能力が落ちたからではなく、ビジネスの問題だということも理解している。彼も、これからどうなるか見てみようと言っていたし、もしかしたら、また戻ってくることになるかもしれない。実際、前回もそうだったし、その結果、2年後にはスーパーボウルを制覇した。だから、何が起こるか分からない」

もしローズマンGMがこのオフシーズンに再契約を持ちかけなかった場合、スレイはデトロイト・ライオンズへの復帰を希望している。スレイはドラフト2巡目指名で入団して、ライオンズで7シーズンを過ごしたが、当時のヘッドコーチ(HC)マット・パトリシアとの対立が原因でイーグルスへトレードされたのは広く知られている。

ライオンズは若手主体のコーナーバック陣にベテランの補強が必要な状況であり、スレイは34歳となった今もNFLレベルでプレーできることを証明している。ただし、スレイはライオンズ一択というわけではない。

「俺がプレーしたいチームを挙げるなら、フィリーかライオンズだ」とスレイは述べ、こう続けた。

「どう転ぶかは分からないけど、もしそうなったら最高だ。マルコム・ジェンキンスみたいなキャリアになるかもしれない。彼はニューオーリンズ・セインツでキャリアをスタートさせて、フィリーに移籍してプレーしたあと、最後はまたセインツに戻った。俺にとっても、プレーしたいチームを挙げるなら、イーグルスかライオンズのどちらかになる」

「でも、まだ何も決まっていないし、今はフリーエージェントとして他のチームのオファーをじっくり見極められる状況だ。この人の下でプレーしたいと思える素晴らしいコーチもたくさんいる。特にピッツバーグ・スティーラーズのマイク・トムリンのことはすごく尊敬している。他にも、この人の下でプレーしながら人間としても選手としても成長してみたいと思えるコーチがいる。どうなるか分からないけど、この先が楽しみだ」

スレイの年齢を考えると、来週のフリーエージェント解禁直後に決めるのではなく、2回目や3回目の交渉で契約に至る可能性が高い。それでも、NFLのすべてのチームが信頼できるコーナーバックを必要としており、スーパーボウル制覇の経験を持つスレイがこのオフシーズン中に所属先を見つけるのは確実と言える。

【R】