チーフスがバックアップとしてQBガードナー・ミンシューと契約
2025年03月14日(金) 11:54
クオーターバック(QB)ガードナー・ミンシューは2025年もAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)西地区にとどまる。
元ラスベガス・レイダースQBのミンシューがカンザスシティ・チーフスと1年契約を結ぶと、現地13日(木)に『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロが報じた。
エイダン・オコンネルの競争相手としてレイダースにやってきたミンシューは、トレーニングキャンプで先発の座を勝ち取ったものの、不安定なシーズンの中でベンチに下がることが複数回あり、最後には鎖骨を骨折してシーズンを終えている。その前年にはインディアナポリスで比較的クリーンなプレーをしていたものの、ラスベガスではミスを回避することができず、10試合(先発9試合)でタッチダウン対インターセプト比は9対10だった。
ミンシューには傭兵的なクオーターバックとしての役割が定着しており、過去3シーズンをそれぞれ別の場所――フィラデルフィア(2022年)、インディアナポリス(2023年)、ラスベガス(2024年)で過ごしている。2025年は同じ地区にとどまりつつ、チーフスとレイダースのライバル関係の中で、反対の陣営に移ってQBパトリック・マホームズのバックアップを務めることになる。
こういった役割を担うと、実戦で活躍する機会はさほど多くない。2024年にはQBカーソン・ウェンツがチーフスで3試合に登場し、先発として出場したのは重要な局面が終わった後の、シーズン第18週のデンバー・ブロンコス戦のみだった。その前年はブレイン・ギャバートが2試合に出場し、先発は1回となっている。
ミンシューのキャリアは興味深い有望株として2019年にジャクソンビルでスタートした。2020年にジャガーズがリーグ最下位に沈んだことで、翌年のドラフトでのQBトレバー・ローレンスの指名につながり、ミンシューはフィラデルフィアにトレードに出されることに。そこで2シーズンをジェイレン・ハーツの背後で過ごした後、インディアナポリスに移り、負傷したアンソニー・リチャードソンに代わって2023年のコルツの競争力を維持する一助となった。その後、チャンスを求めてレイダースに移っている。
昨シーズンと同様のキャンプでの競争に臨むことはないだろうが、それも問題にはならない。キャリアのこの地点において、ミンシューはアンディ・リードHCの下で1シーズンを送ることから、恩恵を得ることができるかもしれない。仮にマホームズが欠場することがあっても、チーフスは自分たちを戦線にとどめてくれる気骨あるバックアップがいることを知っている。
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