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ファルコンズがQBカズンズを現地土曜日までロースターに残し、2026年のロースターボーナスを完全保証に

2025年03月16日(日) 09:25


アトランタ・ファルコンズのカーク・カズンズ【Joe Robbins via AP】

新たな支払い期限が迫っても、アトランタ・ファルコンズがクオーターバック(QB)カーク・カズンズを見放すことはなかった。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロによると、ファルコンズは15日(土)アメリカ東部時間16時【日本時間16日(日)5時】までカズンズをロースターにとどめ、それによって2026年シーズンの1,000万ドル(約14億8,645万円)のロースターボーナスを完全保証にしたという。

ロースターボーナスが完全保証となるのを避けるための期限によって、マイケル・ペニックスJr.をQB1に据える予定のファルコンズがカズンズを放出する可能性もあった。

しかし、ファルコンズのメッセージはオフシーズンを通して一貫しており、最新の決定もチームの方針に沿ったものとなっている。さらに、この保証は相殺条項の対象であり、2026年にカズンズをロースターに加える別のチームに保証金額の一部または全部が移行される可能性があると、ペリセロは伝えている。

カズンズは3月5日にオーナーのアーサー・ブランクと面談し、試合に出ること(現在は他チームでしか実現できない)が目標だと述べていたにもかかわらず、ペリセロはその2日後にチームはファルコンズをロースターに残すつもりだと報じていた。

NFLネットワークのキャメロン・ウォルフも先週金曜日に公開された『The Insiders(ジ・インサイダーズ)』で、ファルコンズがカズンズを放出する場合、それは価値に見合った見返りを得るためであり、ファルコンズはカズンズをバックアップとして残す計画に満足していると指摘していた。

どのチームも、控え選手としてカズンズより優れた選手を見つけるのは難しいだろう。昨年、アキレス腱(けん)の断裂から復帰したばかりのカズンズはかなり精彩を欠いていたが、それでも有能なパサーであることに変わりはなかった。2024年シーズン、カズンズは5試合で1回のタッチダウンに対して9回ものインターセプトを喫したことでペニックスJr.に先発の座を奪われたが、500パスヤード超えを達成した試合があった上に、タッチダウンパスを3回以上マークした試合も3試合あった。

また、カズンズはパス成功率66.9%とまずまずの成績を残しており、その数字はキャリア通算成績と並ぶものとなっている。

ファルコンズが現状の方針を維持すれば、カズンズの知識はペニックスJr.の成長にとって非常に貴重なものになるだろう。また、他のバックアップ選手と比較して、試合に出場する際に勝利をつかみ取る能力があることは言うまでもない。

クオーターバックの状況次第では、他チームがカズンズに興味を示し、ファルコンズがトレードを決断するほどの価値を提示する可能性もある。それは、カズンズのために莫大な金額を支払ってきたファルコンズが新たに1,000万ドルを支払うことになった現状を踏まえても変わらないだろう。

クオーターバックを必要としているチームが、アーロン・ロジャースやラッセル・ウィルソンといったベテラン選手を獲得できなかったり、4月に行われるドラフトで有望な選手を指名できなかったりした場合、クオーターバックの選択肢は大幅に狭まる見込みだ。

トレーニングキャンプ中の負傷がきっかけとなり、カズンズをトレードで獲得しようとするチームも出てくるかもしれない。

そうしたシナリオはファルコンズにとって有利に働く可能性がある。6月1日以前のトレードでは、2025年にキャップ上で節約できる金額が250万ドル(約3億7,161万円)にとどまり、3,750万ドル(約55億7,419万円)のデッドマネーが発生する一方で、6月1日以降のトレードでは、2,750万ドル(約40億8,774万円)が節約でき、デッドマネーは1,250万ドル(約18億5,806万円)となる。

また、ファルコンズはフランチャイズQBになることを期待している選手の控えとしてプロボウルに4度選出された経歴を持つベテランを擁するという安全策とともに進むこともできる。

急ぐ必要はない。

【RA】