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Sガードナー・ジョンソンのトレードを説明するイーグルスGMローズマン

2025年04月02日(水) 12:02


フィラデルフィア・イーグルスのC.J.ガードナー・ジョンソン【Cooper Neill via AP】

クオーターバック(QB)ジョー・バロウの発言とは裏腹に、フィラデルフィア・イーグルスにすべての選手へ報酬を支払う余裕はない。

現地31日(月)、NFL年次リーグミーティングの場で、物議を醸していたセーフティ(S)C.J.ガードナー・ジョンソンのトレードについて説明したジェネラルマネジャー(GM)ハウィー・ローズマンは、財政上の制約が決断の背景にあったと語った。

「他にお金をかけた分だけ、将来的に残しておきたい若手選手に使える金額が減ってしまう」と、ローズマンGMは『NBC Sports Philadelphia(NBCスポーツ・フィラデルフィア)』に述べている。

「だからこそ、先手を打つことが重要だった。当然ながら、簡単な決断ではない。誰かに納得してもらおうとは思っていないが、それもわれわれの仕事なんだ」

イーグルスはガードナー・ジョンソンをヒューストン・テキサンズにトレードし、見返りとして評価の下がっていたガード(G)ケニオン・グリーンと2026年の後半のドラフト指名権を獲得した。このトレードによって、チームは将来への負担を先送りせず、現時点でサラリーキャップに余裕を持たせることができた。

このオフシーズンにイーグルスは先発セーフティだったガードナー・ジョンソンをはじめ、アウトサイドラインバッカー(OLB)ジョシュ・スウェット、ディフェンシブタックル(DT)ミルトン・ウィリアムズ、Gマカイ・ベクトンらがフリーエージェント(FA)として他チームと大型契約を結び、複数の主力を失うこととなった。一方で、チームはラインバッカー(LB)ザック・バウンの残留、そしてランニングバック(RB)セイクワン・バークリーとオフェンシブタックル(OT)レイン・ジョンソンの契約延長を優先した。

ローズマンGMは近年のドラフトで数々の成功を収めてきたが、それに伴い、いずれその選手たちに適正な報酬を支払う必要が出てくる。すでに一部の選手とは契約延長を結んでおり、将来的な予算管理を見据えたとき、ガードナー・ジョンソンがその対象から外れることは避けられなかった。ローズマンGM自身も、このトレードに対する批判には理解を示しており、「その前提には一理ある」と認めたうえで、この決断はあくまでチームの状況を踏まえて評価されるべきだと強調している。

「正直に言えば、C.J.の移籍だけを切り取って見てしまうと、われわれが置かれている全体の状況を正確に捉えることはできない」とローズマンGMは語った。

「チャウンシーはこのチームに在籍した2年間、本当に素晴らしい働きをしてくれた。彼が先発セーフティを務めた2年間で、われわれは2度スーパーボウルに進出している。だが、チーム全体を見れば、活躍に見合った高額契約を結でいる選手がすでに8人いて、その全員が年俸1,500万ドル(約22億4,760万円)以上を受け取っている。そして、2022年から2024年のドラフトで獲得した選手のうち、スーパーボウルに出場したチームの先発を務めた者が8人。その誰もがまだ長期契約を結んでいない。さらに言えば、これらのドラフト組の中には、今後先発争いに絡んでくるであろう選手が5、6人はいる。つまり、将来に向けて長期契約が必要となる若手が多く控えている一方で、すでに複数年契約を結んでいるベテランも多数抱えている状況だ。そんな中で、1年で一気に20人もの選手を放出しなければならないような事態は、絶対に避けなければならない」

「これまでわれわれは幸運にも主力を引き留めることができ、フリーエージェント市場でも積極的な補強を実現してきた。ただし、それはドラフト戦略や若手の確保ともしっかり噛み合っていなければならない。重要なのは、ドラフトで有力な選手を指名し、彼らを長期的に維持していくこと。今後もその体制を保つための準備をしておかなければならない。今回話題に上がっているのは、いずれも将来が楽しみな若手ばかりだ」

近年のNFLにおいて、継続的に勝てるチームを築くうえで重要なのは、高額契約を結んだ主力選手を支える、生産性の高い若手をいかに確保できるかにかかっている。そのためには、ときに実力ある選手を手放すという、苦渋の決断が求められることもある。スーパーボウル常連としての地位を守るため、ローズマンGMは人気選手をコストの低い選手とトレードし、その分のリソースを別のところに充てるという判断を下した。周囲が納得しにくい取引だったかもしれないが、たとえ疑問の声が上がるような判断であっても、これまでの実績によって、ローズマンGMは信頼に足る存在としての評価を確固たるものにしている。

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