トレードがうわさされるCBアレクサンダーは「チームに欠かせない選手」とパッカーズQBラブ
2025年04月21日(月) 10:19
2年連続でシーズンの大半を欠場しているグリーンベイ・パッカーズのコーナーバック(CB)ジャイア・アレクサンダーは、ここ数カ月間、トレード候補としてその名がたびたび取り沙汰されてきた。ただし、現時点では目立った進展は見られていない。
先週、アレクサンダーが開幕時点で他チームに在籍する可能性について問われたパッカーズのクオーターバック(QB)ジョーダン・ラブは、本人とはトレードのうわさについて話していないとしつつ、ベテランのアレクサンダーがチームにとって不可欠な存在であるとの考えを示した。
ラブは、現地17日(木)に出演した『Up & Adams Show(アップ&アダムズ・ショー)』で次のようにコメントしている。
「ジャイアにはジャイアのやるべきことがある。だから彼のことは彼に任せて、様子を見守るつもりだ。でも、俺は彼のことを頼りにしている」
「彼は間違いなく、俺たちに必要な選手だ。そのプレースタイルやフィールドでの存在感。チームに欠かせない選手だ。今後どうなるかを見守るしかない」
ラブが言う通り、アレクサンダーの実力はどのチームにとっても大きな武器となる。しかし、ここ数年はパッカーズが期待するほどフィールドに立てていないことが問題だ。
2021年シーズンはわずか4試合の出場にとどまり、以降も4年間で出場したのは全試合の半分程度。それでもパッカーズは2022年のオフシーズンに、4年総額8,400万ドル(約118億9,188万円)の契約延長を結んだ。アレクサンダーはその信頼に応える形で2度目のプロボウル選出を果たしたものの、その後は度重なる負傷に苦しんでいる。
ケガにより過去2シーズンはともに7試合の出場にとどまり、2024年はPCL(後十字靭帯/こうじゅうじじんたい)の損傷により、シーズン第12週以降の全試合を欠場した。
当時、年間平均サラリーでコーナーバック最高額となったアレクサンダーの契約は、現在でもリーグ5位に位置する。しかしながら、これまでの実績はその投資に見合うリターンとは言い難く、契約が2年と3,700万ドル(約52億3,809万円)残っていても、パッカーズがアレクサンダーとの決別を検討している一因となっている。
ジェネラルマネジャー(GM)ブライアン・グーテクンストは、1月のプレーオフ敗退直後にこの話題に触れ、度重なる負傷がアレクサンダーとチームの双方にとってフラストレーションの種になっていることを認めつつ、今後もチームに残す可能性を示唆していた。
その後、目立った動きはなかったものの、2月にはトレード交渉が進行中であり、条件次第では放出に前向きとする報道も出ている。
それから約2カ月が経過した現在も、アレクサンダーはパッカーズに在籍している。とはいえ、オフシーズンはまだ続いており、コーナーバックを求めるチームは少なくない。ドラフトでの補強が選択肢となる中で、ケガのリスクを抱えつつもプロボウル級のポテンシャルを持つコーナーバックに賭けるチームが現れるかが注目される。
来週にはパッカーズの地元でNFLドラフトが開幕する。チームが序盤でコーナーバックを指名すれば、それはアレクサンダーとの決別を見据えたサインとなるかもしれない。
一方で、ラブの願いが通じるなら、アレクサンダーは来季もパッカーズのユニフォームを着ているはずだ。
「ロッカールームでも、彼は存在感のある選手だ」とラブは語る。
「チームのみんなと積極的に関わって、よく冗談も言う。でも競技者としては真剣な一面もある。当然、フィールド上での戦力という意味では、彼がいなくなったら俺たちが失うものはかなり大きい」
「ジャイアがチームに残ってくれることを願っている。今は様子を見るしかない。でも、俺は彼のことを頼りにしている」
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