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シーズン第1週のビルズ戦を楽しみにするレイブンズLBスミス、「復讐は忘れた頃にするのが良い」

2025年05月16日(金) 10:46


ボルティモア・レイブンズのロクアン・スミス【AP Photo/Adrian Kraus】

NFLのスケジュール作成者たちは、シーズン第1週のスケジュールを最終調整した際に思わずにやりとしたことだろう。

その週は、長年のライバル同士が再び敵意をむき出しにして臨む一戦――ダラス・カウボーイズ対フィラデルフィア・イーグルス戦――から始まる。そして、その週の終盤に繰り広げられるボルティモア・レイブンズ対バッファロー・ビルズ戦もまた、直近のポストシーズンの結果を受けて一層生々しくなったライバル意識を呼び起こすものとなるだろう。

レイブンズのラインバッカー(LB)ロクアン・スミスはシーズン第1週の対戦相手を見た途端、興奮を抑えきれなくなったようだ。

現地14日(水)、“NFLスケジュールリリース’25”に出演したスミスは「ああ、まさに俺の好みだ。復讐は忘れた頃にするのが良いって言うだろ。だから、バッファローに乗り込んで、シーズンの最後にやられた相手に仕返しをするのが楽しみだ」と語ったという。

スミスは挑戦から逃げるタイプではない。レイブンズもまた、ビルズと同じフィールドに立つ権利がないなどと感じるべきではない。

昨シーズン、レイブンズは第4週にビルズを35対10という衝撃的なスコアで破ったが、ポストシーズンで再戦した際に、勝つ可能性が十分にあったにもかかわらず、悔しい敗北を喫した。その結果、レギュラーシーズンでの快勝は水の泡となり、不本意な形で2024年シーズンを終えている。

スミスは「正直、去年の試合はあいつらが正々堂々と勝った。オフシーズン中はみじめさがつきまとうけど、それをモチベーションにして過ごすんだ」と語った。

「俺たちにはNFLで最高のチームになるために必要なものがすべてそろっていると思う。それを試合ごとに示さないといけないし、それはバッファローでの試合から始まる。オフシーズンを通して経験してきたことや、あの終わり方を胸に、あいつらにすべてをぶつけるだけだ。向こうも同じことを考えているだろうな」

レイブンズのようなチームがやり残したことに取り組むと言うのは決まり文句のようなものかもしれないが、スミスは5月にスケジュールを見ながらいくつかの因縁の戦いに思いを巡らせているようだ。シーズン第8週に初めて古巣のシカゴ・ベアーズと対戦することについてどう思っているかを本人に聞いてみれば分かるだろう。

「その試合は本当に楽しみだ」とスミスは話している。

「向こうには今でもつながりのある人たちがいるし、シカゴには今もたくさんの友達がいる。だから、その多くが試合を観に来てくれると思っている。前からずっと楽しみにしていた一戦だ。いつどこで行われる試合であろうと、俺はそれにワクワクする」

スミスは契約延長を求めて交渉を試みたものの、チームに取り合ってもらえず、わだかまりを抱えたままシカゴを後にした。最終的に、ベアーズはスミスをレイブンズにトレードし、その1年後にバッファロー・ビルズで活躍していたトゥルメイン・エドモンズをスミスの後任として獲得した。

本人が言うように、スミスには今もシカゴに友人がおり、その中にはベアーズ在籍時に一緒にプレーしていなかった選手も含まれている。しかし、それが理由で対戦時に内に秘めた野獣のような闘志を解き放つのをためらうことはないだろう。

「俺の目の前に立つ選手は誰でも、センターでもランニングバック――大学時代の仲間である(ディアンドレ)スイフトでも、中央を突破してくるレシーバーでも、タイトエンドでも、誰であろうと関係ない。結局のところ、全員を相手にしないといけないし、それはどの試合でも同じことだ」とスミスはコメントしている。

主力選手は通常、特に5月の段階では、試合の日程について話すときに穏健なアプローチをとるものだ。水曜日にロサンゼルス・ラムズの見通しについて語ったクオーターバック(QB)マシュー・スタッフォードのコメントがその好例だろう。しかし、スミスは違う。レイブンズの2025年シーズンの雰囲気を決定づける人がいるとすれば、それはディフェンスの要となる選手だ。

【RA】