ベアーズが屋内型スタジアム建設地の焦点をシカゴ湖畔から郊外へ
2025年05月17日(土) 10:17
シカゴ・ベアーズはアーリントンハイツで所有している土地での屋内型スタジアム建設について地域の指導者との間で“著しい進展”があったことを受けて、スタジアム建設候補地の焦点を市内の湖畔から郊外に戻したようだ。
チームは現地16日(金)に発表した声明で「われわれは数カ月にわたり、アーリントンハイツの指導者たちと大きな進展を遂げてきた。今後も州および地域の指導者たちと協力し、地域における変革的な経済開発プロジェクトを実現させることを心待ちにしている」と述べている。
ケビン・ウォーレン社長は6週間前に行われたNFLミーティングで、ベアーズはシカゴの湖畔だけではなく郊外にも関心を向けつつあると明かしていた。今回発表された声明は、その方針をより明確に示すものに見える。
ベアーズは2023年2月にアーリントンハイツの326エーカーの土地購入を完了したものの、これまでの主な関心は長く使用してきたソルジャー・フィールドに近い場所でのスタジアム建設に置かれていた。シカゴのミュージアム・キャンパス一帯を再開発するという案が昨年4月に披露された際、ブランドン・ジョンソン市長からは全面的な支持を得たものの、イリノイ州のJ.B.プリツカー知事や議員からの反応は薄かった。
2022年9月、ベアーズはソルジャー・フィールドから約48㎞離れたアーリントンハイツの土地購入を最終調整していた際、レストランや商店の建設を含む約50億ドル(約7,296億8,733万円)の計画を発表。しかし、2年前に引退したテッド・フィリップスの後任としてウォーレンが社長に就任して以来、チームの関心はシカゴの湖畔へと移っていった。
ウォーレン社長はリーグミーティングで「何度も振り返っているが、アーリントンハイツは本当にファンタスティックな土地だ。素晴らしい街からほど近いところに326エーカーの土地を持つのは、難しいこと。この国に他にそんな土地が残されているのか、私は知らない」と述べていた。
シカゴのサウス・サイドにあるマイケル・リース病院の跡地でのスタジアムと複合施設の建設については、開発者との話し合いも行われてきた。しかし、チームは以前に、その48.6エーカーの土地を使用することを断っており、その理由として土地が狭すぎることと、通勤電車の影響で工学的な課題が生じることを挙げていた。
1921年にシカゴに移ってから、ベアーズは自分たちのスタジアムを所有したことがなく、1921年から1970年にリグレー・フィールドでプレーした後、ソルジャー・フィールドを戦いの場にしてきた。チームは今年に建設を開始することを望んでいる。
記事提供:『The Associated Press(AP通信)』
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