パッカーズが春季リーグミーティングを前に“タッシュプッシュ”プレーの禁止に関する修正案を提出
2025年05月20日(火) 14:38
春季リーグミーティングを目前に控え、最も注目されているルール改正案の1つに変更が加えられた。
現地19日(月)、NFLはグリーンベイ・パッカーズが“タッシュプッシュ”プレーの禁止に関する修正案を提出したと発表。
4月1日に開催された年次リーグミーティングで先送りとなった、タッシュプッシュの今後に関する議論とその投票が、今週に実施される見込みだ。
今回の修正版では、ランナーを“いかなる方向へも、いかなる時点でも”押したり引いたり、あるいは持ち上げたりする行為が禁止されることになる。これは、『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロが指摘するように、リーグ創設から2005年までのルールに立ち返り、より広範囲の行為を対象としたものだ。したがって、この案が可決されれば、タッシュプッシュはもちろんのこと、ランナーを押したり引いたり持ち上げたりするあらゆるプレーが禁止されることになる。そのため、この提案は現在、“ランナーのアシスト行為”を禁止するものとして位置づけられている。
NFLネットワークのマイク・ガラフォロによると、年次リーグミーティングでの議論ではルールの文言を以前の表現に戻すことに焦点が当てられ、今回の改訂版はそれを反映したものになっているという。
タッシュプッシュとは、スーパーボウル王者のフィラデルフィア・イーグルスとそのクオーターバック(QB)ジェイレン・ハーツが驚異的な成功を収めているプレーであり、QBスニークの一種だ。ショートヤードの局面で、ハーツは通常、片足を前に、もう片方の足を後ろに置いてより強い推進力を得るフォームをとり、2人から3人のチームメイトに後ろから押してもらうことで前進を助けてもらう。これがタッシュプッシュの名前の由来であり、“Brotherly Shove(兄弟の押し込み)”とも呼ばれている。
他のチームもこの戦術を試したことはあるものの、イーグルスほどの成功率を誇るチームはない。
禁止を求めている者は、それを危険なプレーだと主張しているものの、その根拠となる十分なデータは存在していない。今回の改正版でも、“選手の安全”と“試合のペース”が提案の理由として挙げられている。
タッシュプッシュに関する修正案は、月曜日にリーグ覚書で発表された3つの修正案のうちの1つであり、フリーキックの手順やポストシーズンのシード順に関する提案も調整された。
デトロイト・ライオンズによるシード順に関する提案も現在は修正されている。この提案は、地区優勝チームのうち最も良い成績を収めたチームが第1シードとなり、残りの6つのシードは地区内の順位に関係なく成績のみに基づいて決められる形にするものだ。
フリーキック(キックオフ、セーフティキック、オンサイドキック)に関する提案は、オンサイドキックの試みを増やすことを目的とし、キックオフやセーフティキック時の制限ライン上およびセットアップゾーン内の選手配置数を調整する内容となっている。さらに、従来は第4クオーターに限られていたが、試合のどの時点でも劣勢の場合はオンサイドキックを宣言できるようにすることも盛り込まれている。
春季リーグミーティングは現地20日(火)と21日(水)に行われる予定だ。
【RA】