ケリーOCの説得で特徴的な構えを変えたレイダースのルーキーRBジェンティ
2025年05月21日(水) 10:44
先月にNFL入りを果たしたランニングバック(RB)アシュトン・ジェンティは、爆発的なプレーメイク能力とバックフィールドでの特徴的な構えで知られている。ラスベガス・レイダーズの攻撃コーディネーター(OC)チップ・ケリーは、そのプレーを維持するため、構えの方を変えさせた。
ジェンティはボイジー州立大学時代に、ホラー映画シリーズ『Halloween(ハロウィン)』に登場するマイケル・マイヤーズを彷彿とさせる構えを取ることで有名だったが、最近のワークアウトでは、そのフォームがより一般的なスタイルへと変わっていることが確認されている。
ジェンティは『Up & Adams(アップ&アダムス)』に出演した際、レイダースのルーキーミニキャンプ初日にケリーOCから構えについて声をかけられたことを、ケイ・アダムスに明かしている。
「時には流れに身を任せることも必要なんだ」とジェンティは語った。
「面白かったのは、ルーキーミニキャンプの初日にチップ・ケリーが俺のところに来て、“バスケットボールをやったことはあるか?”って聞いてきたんだ。だから俺は“ああ、バスケもやるよ。ダンクもできるしね”って答えた。そしたら彼が“じゃあ俺を守るとしたら、どう構える?”と言って、ボールを持っているふりをしながら動き出したんだ」
ジェンティはその場で、アスレチックスタンスでどのように守るかをアダムスに実演してみせた。
「そうしたら彼がこう言った。“だから、ランニングバックとしても同じように低く構えなきゃいけないんだ”とね」とジェンティは続けている。
ハイズマントロフィーのファイナリストにも選ばれたジェンティは、大学でプレーした3年間で通算4,769ラッシングヤードを記録。2024年シーズンには2,601ヤードを稼ぎ、バリー・サンダースの持つ大学史上最多記録(2,628ヤード)にあと一歩と迫った。
ジェンティは、構えに関して今のところケリーOCに逆らうつもりはないともつけ加えた。
「今のところは彼の勝ちだよ。でも、いつか説得してみせるつもりだ」とジェンティは話している。
「まずは自分の実力を証明して、いくつかビッグプレーを決めないといけない。でも、この構えが完全になくなるとは思っていない」
レイダースの選手としてどのようなスタートを切るかによって、マイケル・マイヤーズの構えの今後が決まるかもしれない。シーズン序盤から勢いに乗れれば、かつてのフォームに戻る余地はなくなる。一方で、もしつまずくようなことがあれば、ジェンティがケリーOCを説得し、元の構えを試す可能性も残されている。
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