ドルフィンズWRヒルと陸上金メダリストのノア・ライルズがレースを個人的理由で中止
2025年06月18日(水) 13:47
レースは中止となった。
マイアミ・ドルフィンズのワイドレシーバー(WR)タイリーク・ヒルとオリンピック金メダリストのノア・ライルズによる長らく計画されていた対決は、「複雑な事情」と「個人的理由」により中止された。現地16日(月)、ライルズが『New York Post(ニューヨーク・ポスト)』を通じて明かした。
「このイベントの準備はかなり進んでいた」と語るライルズは、こう続けている。
「実際には今週末に開催される予定だった。ただ、いくつかの問題があって、複雑な事情や個人的な理由で実現には至らなかった。だけど、俺たちは本気だった」
「大規模なイベントになるはずだった。ニューヨークのタイムズスクエアを封鎖して、イベント用の看板も用意する予定だった。すごく楽しいイベントになるはずだった」
この2人の世界的アスリートは以前からどちらが速いかを巡ってやり取りを交わしており、今年2月には『People Magazine(ピープル・マガジン)』に対し、レースを行うことで合意したと明かしていた。
ヒルは2016年のドラフト前にウェストアラバマ大学で行われたプロデーで、40ヤード走を4.29秒で駆け抜けた記録を持ち、NFLのディフェンダーを日常的に置き去りにする爆発的なスピードで知られる。一方、ライルズはオリンピックで通算3個のメダルを獲得しており、2024年夏季オリンピックの100メートル走で金メダルを手にしたことにより、現在は「世界最速の男」の称号を手にしている。
ヒルにとってライルズからその称号を奪うチャンスは失われたが、先週末に行われたラストチャンス・スプリントシリーズの予選では100メートル走を10秒15で制した。フィニッシュ後には「ノアには絶対できない」と書かれたメモを掲げ、今年2月にライルズがニューバランス室内グランプリの60m決勝で優勝した際に掲げた「タイリークには絶対できない」というメッセージに対抗した。
もちろん、ライルズはそれを上回るスピードを誇る。100メートルの公認記録において自己ベスト上位10本はすべて9秒88以下で、前述のオリンピックで記録した自己最高は9秒79に達する。
とはいえ、ヒルはNFL選手として31歳にして10秒15をマークした実力に加え、レース中止という状況にあっても舌戦に火を注ぎ続けることによって、ファンを惹きつけるショーマンぶりをいかんなく発揮している。
「先週末に100mを走った俺を見た時のノア・ライルズ」
. @LylesNoah after seeing me run the 100m last weekend pic.twitter.com/FionU2x3Mx
— Ty Hill (@cheetah) June 17, 2025
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