チーフスQBマホームズとTEケルシーのような関係をQBマレーと築くことを目指すカーディナルスTEマクブライド
2025年06月25日(水) 12:03
トレイ・マクブライドは今年、一時的にNFLで最も報酬が高いタイトエンド(TE)となった。
アリゾナ・カーディナルスの一員としてプロボウルに選出された経歴を誇るマクブライドは、一流のタイトエンドとして成長し続けることを目指している。そのために、マクブライドはクオーターバック(QB)カイラー・マレーとの連携をさらに深めることに意欲を燃やしているようだ。
マクブライドはカンザスシティ・チーフスのTEトラビス・ケルシーとQBパトリック・マホームズの関係を見習うべき手本と捉えている。
現地24日(火)、マクブライドは毎年恒例の“Tight End University(タイトエンド・ユニバーシティ)”で『ESPN』のローラ・ラトリッジとダン・オルロフスキーに対し、「トラビスはクオーターバックと友好的な関係を築くための秘訣をいつも教えてくれる」と語り、こう続けた。
「自分とクオーターバックが同じ考えを持っているかを確認することだってね。彼は少しずつそれを実践している。マホームズと彼がうまく連携をとっているのを見て、“なんでカイラーと俺は同じように連携できないんだ?”と思った。まさにそれは俺が目指していたことだ。同じような関係を築き、カイラーと共にそれを深めていき、彼のためにプレーし、安心感を与える存在になろうとしている。どこかにボールを投げなきゃいけないとき、いつでも俺に投げられる。そういう存在に俺はなろうとしているんだ」
NFLの歴史上、マホームズとケルシーほど成功を収めたQB-TEコンビはほとんど存在しない。彼らは共に3度のスーパーボウル制覇を成し遂げ、合わせて16回のプロボウル選出を果たし、プレーオフを含めて72回のタッチダウンパスをつないできた。この記録はQB-TEコンビとして歴代3位で、1位のトム・ブレイディとロブ・グロンコウスキー(105回)、2位のフィリップ・リバースとアントニオ・ゲイツ(90回)に次ぐ数字だ。
一方、マレーとマクブライドが共に成功させたタッチダウン数はわずか4回で、『NFL Research(NFLリサーチ)』によると、これは2022年にマクブライドがドラフト指名されて以来、カーディナルスのコンビとして4位タイの記録だという。
エンドゾーンでは成果を挙げられていない(49試合に出場してタッチダウンはわずか6回)ものの、その点を除くとマクブライドのキャリアの滑り出しは好調だと言える。
マクブライドは過去2シーズンでレシーブ192回、1,971ヤードを記録し、昨季にはキャリア初の1,000ヤード超えとプロボウル選出を果たした。マクブライドはマレーのトップターゲットであると同時に、安心感を与える存在となっており、その役割を喜んで受け入れている。
それは、2022年シーズン終盤にACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)を断裂したマレーが復帰した時点で明らかになったことだ。マレーが2023年に初めて先発を務めた試合で、マクブライドはレシーブ8回で131ヤードを記録している。
マクブライドはマレーの信頼を得たことについて「練習では自分にできることを常に全力でやって、オープンになることを心がけていた」と振り返った。
「ACL断裂からの復帰初戦は、ついこの間のシーズンじゃなくて2シーズン前のことだけど、その試合で俺たちは100ヤード以上を獲得した。復帰してボールを投げて、俺と一緒に成功を収めたという自信が、信頼につながったんだと思う。それはどんどん深まって、より良いものになっていくと思うし、今はこの関係をとても気に入っている」
マクブライドは個人成績が評価されて4年7,600万ドル(約110億0,320万円)という大型契約を締結し、(一時的に)リーグ最高給のタイトエンドとなった。それから1カ月も経たないうちに、サンフランシスコ・49ersのTEジョージ・キトルがその金額を上回っている。
両者はケルシーと共に毎年恒例のタイトエンド・ユニバーシティに参加している。キトルは何度かスーパーボウルに出場しており、ケルシーは複数のロンバルディトロフィーを獲得してきた。
2021年以来のプレーオフ進出を目指すカーディナルスが重要なシーズンを迎えるにあたり、マクブライドは彼らの成功の足跡をたどろうとしている。まもなく4年目を迎えるマクブライドは、マレーがフィールドにいる限り、自身も次のステップを踏み出せると信じているようだ。
「とても楽しいよ、彼がいるとプレーが終わらないからね」とマクブライドは話し、「彼はタックルされるんじゃないかってときに、相手をかわして信じられないようなプレーをする。プレーが決して終わらないから、彼とプレーするのはとても楽しい。カイラーがボールを持っている限り、チャンスは常にある」と続けた。
「@tkelceは@te_universityのウェルカムスピーチでいつも活気をもたらす」
.@tkelce always brings the energy at the welcome speech for @te_university 😂@gkittle46 | @gregolsen88 pic.twitter.com/CYcX9v9wS3
— NFL (@NFL) June 24, 2025
【RA】