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カウボーイズLTガイトンに「去年とはまったく違う1年」を期待するタイロン・スミス

2025年07月09日(水) 13:46

ダラス・カウボーイズのタイラー・ガイトン【Aaron M. Sprecher via AP】

ダラス・カウボーイズのオフェンスが2025年に改善されるためには、レフトタックル(LT)タイラー・ガイトンの成長が欠かせない。

2024年のドラフト1巡目でカウボーイズに指名されたガイトンは、昨シーズン15試合に出場し、そのうち11試合で先発を務めたが、思うような結果は残せなかった。ランブロックとパスプロテクションの両面で課題を抱え、668回のスナップでサック6回、QBプレッシャー26回を許している。ペナルティも重なり、シーズン中には複数回にわたってベンチに下がる場面もあった。

オフシーズンにはガード(G)タイラー・ブッカーを1巡指名で加えたカウボーイズだが、ガイトンが成長を見せなければ、新ヘッドコーチ(HC)ブライアン・ショッテンハイマーのもとで進められるオフェンス再建も水泡に帰しかねない。

そんな中、かつてチームのオフェンシブタックル(OT)として長年活躍したタイロン・スミスは、ガイトンには2年目の飛躍に必要なポテンシャルが備わっていると信じている。スミスは現在、24歳のガイトンとともに取り組み、技術面の向上をサポートしている。

「彼は努力を惜しまないタイプだ」とスミスは『Fort Worth Star-Telegram(フォートワース・スター・テレグラム)』のニック・ハリスに語った。

「今は技術面の調整に取り組んでいて、まさにその真っ最中だ。プレーのスピードに慣れ、ルーキー特有の緊張感を乗り越えることで、去年とはまったく違う1年になるはずだ。いま彼は多くを学んでいて、それが技術への自信にもつながっているように見える」

「1巡指名の選手だから当然期待はあるが、それに頼りすぎてはいけない。本当に必要なのは、自分自身の中にその意志を持つこと。このリーグで最高を目指したいという気持ちがなければならないし、それこそが求められるメンタリティだ。オフェンシブラインマンとしては、できる限り長くこのリーグでプレーし続けるという意識が必要だ」

スミスとガイトンは同じチームでプレーした経験こそないが、同じ代理人を通じてつながる存在だ。ガイトンは2024年、スミスの後継者として指名された。プロボウル常連として13年間にわたり活躍したスミスは、自身の知識を惜しみなく伝え、その経験を上回る選手へと育ってほしいと願っている。

「“俺がやってきたことより、もっと上を目指してほしい”と彼には前にも伝えた」とスミスは話す。

「自分よりも上を目指してくれる若手がいるのは、本当にうれしいことだ」

プロボウル8回、オールプロのファーストチーム2回の実績に並ぶのは、現時点のガイトンにとってはあまりに高いハードルかもしれない。2025年シーズンにおいてカウボーイズが求めているのは、波のあったルーキーイヤーからの着実な成長だ。

1年目につまずいた新人が、2年目に大きく飛躍する例は少なくない。カウボーイズは、ガイトンにもその道を歩んでくれることを信じている。そして、その背中を支えているのがスミスという存在だ。

【R】