ビルズとRBクックが4年70億円の契約延長に合意
2025年08月14日(木) 09:15
ランニングバック(RB)ジェームス・クックは現地12日(火)に練習に復帰した。そして、水曜日に大型の契約延長を勝ち取っている。
バッファロー・ビルズとクックが保証額3,000万ドル(約44億1,405万円)を含む4年4,800万ドル(約70億6,248万円)の契約に合意したと『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロが契約について知る人物の話をもとに報じた。
ビルズのジェネラルマネジャー(GM)ブランドン・ビーンは水曜日に臨んだ記者会見で、クックとの契約を2029年シーズン末まで延長することを正式に発表した。
ビーンGMは「私たちはドラフトで指名し、育成し、再契約したいと考えている。今オフシーズンに私たちがどれほどの金額を投じたかは皆さんもご存知だろう。これは私たちが誇りに思い、契約延長できることをうれしく思うドラフト指名の1つだ」と述べている。
「幸いにも、昨夜遅くに契約をまとめることができた」
新契約の年平均額(1,200万ドル/約17億6,562万円)は、クックが新人契約の最終年に受け取る予定だった527万ドル(約7億7,540万円)の基本給から大幅な増額となる。これにより、クックはNFLの中で6番目に高い年平均額を稼ぐランニングバックとなった。
クックは契約締結時に「俺はただ、キャリアの残りもここで過ごし、ずっとここにいたいだけ」とチーム記者のマディ・グラブに語っている。
クックは2年連続で1,000ヤード超えを達成しており、2024年にはキャリー数(207回)、ランヤード(1,009ヤード)、タッチダウンラン(16回)でチームトップの成績を残した。タッチダウンラン数では、NFLトップタイにつけたほか、1シーズンあたりの数字としてビルズのフランチャイズ史上最多記録にも並んでいる。
また、昨シーズンはキャリー平均4.9ヤードを記録してキャリアハイを更新し、150回以上のキャリーを記録した選手の中で6位につけた。
クックは今春、自主参加のオフシーズンワークアウトを欠席したものの、6月に実施された参加必須のミニキャンプには姿を現した。先月から始まったトレーニングキャンプにも集合したが、8月3日に“ビジネス上の理由”を挙げて練習への参加を中断。ニューヨーク・ジャイアンツとのプレシーズン初戦ではユニフォームを着用したが、出場はしなかった。
クックのホールドインは火曜日に突然終了し、ヘッドコーチ(HC)ショーン・マクダーモットはクックの状況が“変わった”とコメント。マクダーモットHCはその変化の詳細については明かさず、クックも練習後の取材を拒否した。
そこから24時間も経たないうちに、何が変わったのかが明らかになっている。
クックが契約を手に入れたのだ。
ビーンGMはクックが火曜日に練習復帰したことについて説明した際に「交渉の席に戻るためには練習に参加する必要があるという認識があったと思う」と述べている。
「彼とその代理人、そしてこちら側の双方に誠意があったと思う。彼が練習場に戻ってきて、昨日は本当に懸命に取り組んだ。昨夜11時頃に双方が合意できる状態になり、朝に契約を締結することになった」
クックの年平均額は本人が希望していた1,500万ドル(約22億0,703万円)には届かなかったが、先週にロサンゼルス・ラムズのRBカイレン・ウィリアムズが年平均1,100万ドル(約16億1,849万円)の契約を結んだことを踏まえると、1,500万ドルは非現実的な数字だったようだ。年平均1,200万ドルで合意したことはビルズとクックの双方にとって妥当な解決策と言えるだろう。
ビルズが複数の選手に役割を分担させるコミッティーアプローチをとっているため、クックが昨シーズンに参加したのは全スナップの49%にとどまった。その出場割合で年間1,000万ドル(約14億7,129万円)以上の報酬を支払うかどうかは疑問視されていたが、ビルズは最終的にそうすることにしている。
ビーンGMはクックについて「彼のパフォーマンスを気に入っている」と述べ、こう続けた。
「彼はすべてのダウンで活躍できる選手だと思う。もっと多くプレーできるとは思っているが、他の戦力も活用しつつ、できるだけ彼をフレッシュな状態に保ちたいのだ。それが彼を最大限に活用する方法だと考えている」
「彼は、このオフェンスで維持しておきたいスキルセットを持っている」
2025年シーズンを迎えるにあたり、契約が無事にまとまり、ビルズは史上初のスーパーボウル制覇という目標に専念できるようになった。高額報酬を得るランニングバックにより多くのプレー機会を与えることは、その目標を達成するのに大いに役立つだろう。
【RA】