NFL、ブレイディの件を受けてオーナーのコーチブース入室を禁じる「規則は存在しない」と明言
2025年09月17日(水) 11:10
NFLが現地16日(火)、ラスベガス・レイダースのリミテッドパートナーであるトム・ブレイディを含むチームオーナーが試合中にコーチブースに座ったりヘッドセットを着用したりすることを禁止する「規則は存在しない」と発表した。
昨年10月にレイダースとのパートナーシップが承認されたブレイディは、月曜夜に行われたロサンゼルス・チャージャーズ戦(レイダースが20対9で敗北)において、『ESPN』の中継でコーチブースに座ってヘッドセットを着用している姿が捉えられた。ブレイディが『Fox Sports(Foxスポーツ)』の主要キャスターを務めていることから、その姿はネット上で波紋を呼んだ。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロが入手した声明で、リーグは次のように述べている。
「試合中にオーナーがコーチブースに座ったり、ヘッドセットを着用したりすることを禁止する規則は存在しない。ブレイディはリミテッドパートナーとしての立場でブースに座っていた。ブースに座る全関係者はサイドライン・ビューイング・システム用のMicrosoft Surface(マイクロソフト・サーフェス)タブレットなど、リーグが支給した機器以外の電子機器の使用を禁止する規則を遵守しなければならない」
ブレイディは2022年、現役選手としてタンパベイ・バッカニアーズ在籍中にFOXと10年契約を締結。同局のメイン実況アナウンサーであるケビン・バークハートと共に試合中継を担当することになった。
ブレイディは昨シーズン、レイダースの少数株主となることがリーグから承認されるのを待つ間にキャスターとしてのキャリアを開始。NFLは2024年シーズン第1週の前にブレイディの放送活動に制限をかけた。
昨シーズン、ブレイディは対面およびオンラインでの放送制作会議への出席を許可されず、チームの施設へのアクセスも認められていなかった。
今シーズン、リーグはブレイディが放送制作会議にリモートで参加することを認めている。また、NFLは火曜日に、どの情報をブレイディに共有するかは各チームの裁量に委ねられていると発表した。
リーグは声明で次のように述べている。
「トムは引き続き、チームの練習施設や制作会議への出入りを禁止されている。制作会議にはリモートで参加できるが、チーム施設やホテルでの会議に直接参加することはできない。スーパーボウルを含め、昨年に数回行ったように、選手とのインタビューを現地以外で行うことは可能だ。もちろん、放送チームとの制作会議で何を話すかは、各クラブやコーチ、選手が判断することになる」
レイダースのヘッドコーチ(HC)ピート・キャロルは火曜日に臨んだ記者会見で、ブレイディがコーチブースにいた件について言及し、次のようにコメントした。
「トムは規則を非常に厳格に守ろうとしており、皆さんが話しているような気がかりな状況についても最大限の敬意を払っていると思う。彼は本当によくやっている。彼は私たちと試合の計画を立てているわけではなく、私たちが交わす会話は偶発的なものしかない。事前に決められたり、何らかの形で仕組まれたりしたものではない。彼はそれを理解しており、別の仕事に対してしっかりと敬意を払っている。自分がそういう要素になりたいとは思っていないし、実際にそういうことはしていない」
レイダースは9月21日(日)にワシントン・コマンダースと対戦する。ブレイディはコマンダースのシーズン初戦の実況をFOXで担当した。
【RA】