ブラウンズがQBフラッコを下げ、バイキングス戦でQBゲイブリエルを先発起用
2025年10月02日(木) 08:49
クリーブランド・ブラウンズがオフェンスの不振を受けて司令塔を交代させることになった。
現地1日(水)、ブラウンズがベテランクオーターバック(QB)ジョー・フラッコをベンチに下げ、新人QBディロン・ゲイブリエルを先発起用すると『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポート、マイク・ガラフォロ、トム・ペリセロが報道。その後、チームがQBの交代を正式に発表した。
ゲイブリエルは日曜日にロンドンで臨むミネソタ・バイキングス戦で初めて先発を務める。フラッコは控えに回り、ドラフト5巡目指名を受けた新人QBシェドゥーア・サンダースが緊急時の3番手クオーターバックとなる見込みだ。
フラッコにとって2度目となるブラウンズの先発QBとしての期間は、わずか1カ月で終わった。この間の成績はパス成功率58.1%、815ヤード、タッチダウン2回に対してインターセプト6回というものだった。もちろん、この数字がすべてフラッコの責任というわけではない。シーズン第1週には、3度の痛恨のレシーブミスがターンオーバーや攻撃の停滞につながり1点差で敗北。その後もレシーバー陣が安定したパフォーマンスを発揮した試合はなかった。
フラッコもオフェンスを前進させる原動力にはなれず、その機動力の欠如によってオフェンスの選択肢は大きく制限されていた。また、シーズン初月に頻発したサード・アンド・ロングの場面では、両タックルの負傷でパスプロテクションが弱体化したこともあり、相手ディフェンスは自由にフラッコへ襲いかかることができた。
ブラウンズ攻撃陣の不振はフラッコがチームに戻ってくる前から続いており、昨季から数えて9試合連続で17点以下にとどまっている。これはNFLで最長の記録だ。しかし、フラッコが司令塔を務めても改善の兆しは見られなかった。そこで、チームは4月のドラフト2日目に3巡目で指名したゲイブリエルに託すことになった。この指名は当時、フットボール界に大きな衝撃を与えたものだ。
プレシーズンでのフィラデルフィア・イーグルス戦とロサンゼルス・ラムズ戦で、ゲイブリエルは素早い判断力、正確なパス、ポケットから抜け出してプレーを延長し、ときにはスクランブルで前進するだけの十分な運動能力を示した。フラッコのような強肩は持ち合わせていないが、その不足はプレッシャーから逃れる機動力で補うことができる。オフェンシブラインに課題を抱えるブラウンズにとって、それは極めて重要なスキルだ。
ゲイブリエルは初先発で手強い相手と対戦する。ブラウンズはロンドンへ向かい、相手クオーターバックに厳しいプレーを強いることで知られるディフェンスを擁する2勝2敗のバイキングスと対決する予定だ。
ロースターに名を連ねる2人の新人クオーターバックのうち、間違いなく人気のない方であるゲイブリエルには、フィールドに足を踏み入れた瞬間から厳しい目が向けられるだろう。サンダースの出場機会を求める人々は批判する機会をうかがって待ち構えている。
ヘッドコーチ(HC)ケビン・ステファンスキーのオフェンスを遂行し、1勝3敗のブラウンズと自身につきまとう執拗な批判をトッテナム・ホットスパー・スタジアムで黙らせるのはゲイブリエルの手にかかっている。
【RA】