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ライオンズとDEハッチンソンが4年274億円の契約延長に合意

2025年10月30日(木) 10:02

デトロイト・ライオンズのエイダン・ハッチンソン【Aaron M. Sprecher via AP】

パスラッシャーたちの勢いが止まらない。

現地29日(水)、デトロイト・ライオンズとスターディフェンシブエンド(DE)エイダン・ハッチンソンが4年の契約延長に合意したと、ハッチンソンの代理人であるマイク・マッカートニーが発表。この契約により、ハッチンソンは2030年シーズン末までチームに所属することになった。

その後、チームもこの契約を正式に発表している。『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロによると、ハッチンソンは1億4,100万ドル(約215億1,759万円)の保証を含む4年1億8,000万ドル(約274億6,926万円)の契約を結ぶという。この契約には、2029年のケガ保証金2,900万ドル(約44億2,560万円)が含まれ、これは2028年3月に完全保証に切り替わる。

ハッチンソンの契約の年平均額は4,500万ドル(約68億6,732万円)で、トップクラスのエッジラッシャーであるマイカ・パーソンズ(4,650万ドル/約70億9,657万円)とT.J.ワット(4,100万ドル/約62億5,719万円)の間に位置する。総保証額はNFL史上、クオーターバック(QB)以外の選手として最高額だ。

2022年ドラフト全体2位指名を受けたハッチンソンの契約期間は当初、2026年までとなっており、5年目オプションで1,987万2,000ドル(約30億3,276万円)を受け取る予定だった。

そんなハッチンソンはパーソンズやワットをはじめとし、マイルズ・ギャレットやダニエル・ハンター、マックス・クロスビー、ニック・ボニートなど、2025年に大型契約を手にした強力なパスラッシャーの仲間入りを果たしている。

ライオンズとハッチンソンは常に、新人契約の最終年を迎える前に大型契約延長を実現させることを想定していた。唯一の懸念は、2024年シーズンを早々に終える原因となった大ケガから復帰したハッチンソンが、以前と同じ破壊力のあるプレーメーカーでいられるかどうかだった。

ハッチンソンは復帰後も衰えていないばかりか、以前よりもパフォーマンスが向上している。

今シーズン、ハッチンソンはQBプレッシャー(39回)でパーソンズ(44回)とボニート(40回)に次ぐ3位につけ、サック数(6回)では7位タイに位置している。

『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によると、ハッチンソンのゲットオフは0.77秒でNFL内3位につけているとのこと。その記録はケガからの驚異的な復活ぶりを際立たせていると言え、25歳のハッチンソンは素早いファーストステップと磨かれたラッシュムーブを武器に、破壊力を持つ選手として活躍を続けている。

ミシガン州プリマスで生まれ、アナーバーにあるミシガン大学でプレーし、ライオンズにドラフト指名されたハッチンソンは、今後もライオンズ守備陣の中心選手として、ミシガンを訪れる相手チームに混乱をもたらし続けるだろう。

ライオンズのジェネラルマネジャー(GM)ブラッド・ホームズは若手選手にいち早く契約を提示する方針を貫いている。近年、ライオンズはハッチンソンの他に、ワイドレシーバー(WR)ジェイムソン・ウィリアムズ(3年8,000万ドル/約122億0,444万円)、QBジャレッド・ゴフ(4年2億1,200万ドル/約323億4,177万円)、WRアモン-ラ・セント・ブラウン(4年1億2,001万ドル/約183億1,269万円)、オフェンシブタックル(OT)ペネイ・スウェル(4年1億1,200万ドル/約170億8,846万円)、セーフティ(S)カービー・ジョセフ(4年8,600万ドル/約131億2,149万円)、ディフェンシブタックル(DT)アリム・マクニール(4年9,700万ドル/約147億9,982万円)といった主力選手との契約を次々と成立させてきた。

ランニングバック(RB)ジャーマイア・ギブスやSブライアン・ブランチ、タイトエンド(TE)サム・ラポルタ、ラインバッカー(LB)ジャック・キャンベルはまだ新人契約でプレーしているため、これからの数年でさらに契約延長が実現する可能性はあるものの、チームの基礎はすでに整っている。

ライオンズはしばらくの間、安定感を示し続けるだろう。

【RA】