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レイダースQBジーノ・スミスがブロンコス戦で大腿部を打撲

2025年11月07日(金) 23:50

ラスベガス・レイダースのジーノ・スミス【NFL】

現地7日(木)にデンバー・ブロンコスに敗れたラスベガス・レイダースのクオーターバック(QB)であるジーノ・スミスにとっては、泣きっ面に蜂とも言える事態だ。

スミスと苦戦するレイダース攻撃陣にとってはすべてがうまくいかない夜だった。この試合が第4クオーターに入った最初のプレーで、スミスは大腿四頭筋に打撲を負っている。ただし、10対7で敗れた試合の後、ヘッドコーチ(HC)のピート・キャロルはこれが長期的な問題にはならないとの見通しを示した。

シーズン第11週に向けたキャロルのステータスに何らかの懸念があるか尋ねられたキャロルHCは「分からない」と答えている。

「他のケガとは違う。彼が復帰できないようなケガではない」

スミス本人も、このケガによる深刻な影響を否定。

「もちろん、1試合したばかりだから最高の感触というわけにはいかないけど、日が経てば良くなっていくはず。そうだといいね」とスミスは語った。

今のところ、このケガもスミスが試合中に受けてきた多くの打撃の1つに過ぎないようだ。35歳のスミスはパス26回中16回成功をマークする中でサック6回とインターセプト1回を浴び、143ヤードにとどまっている。

スミスはレイダース側31ヤードライン、第1ダウン残り10ヤードからのプレーで負傷。右側にスクランブルし、動けるスペースを得たように見えたスミスだったが、実際はラインバッカー(LB)ニック・ボニートに倒されてしまった。これに対してフラッグが投げられることはなかったものの、すでにスミスが倒れているところにディフェンシブラインマン(DL)マルコム・ローチがぶつかり、意図せずに膝がスミスの大腿に当たっている。

プレーの後、トレーナーに付き添われたスミスは足をかばいながらブルーのテントに向かい、ケガの様子の確認を受けた。このドライブはバックアップQBのケニー・ピケットが引き継ぎ、2プレー続いた後にパントに終わっている。

次のポゼッションではスミスが戻ってきたものの、明らかに問題を抱えている様子だった。プレーの合間や、圧倒的なブロンコス守備陣から接触を受けた際には、顔をしかめる様子が見られている。

復帰することがなぜ重要だったのかを問われたスミスは「それだけ熱中してるってだけさ。絶対にチームメイトを残して去りたくない。そこにいて、俺たちの勝利を支えるために、何だって自分にできることをやるっていうのが、俺の大きな責任だと思っている。何とか戦い抜けるって感じたし、そうしようと思った」と答えた。

ケガを抱えているにもかかわらず、スミスはそのポゼッションでパス4回中4回成功、49ヤードをマークしている。ネットヤードは42ヤードで、この日にレイダースが記録した中で最長だった。しかしながら、サック1回とフォルススタートが影響し、レイダースはミッドフィールドからのパントを強いられている。

スミスは次のブロンコスのドライブをブルーのテントで過ごしたものの、CBキュウ・ブル・ケリーの2度目のインターセプトによってブロンコス側5ヤードにつくチャンスを受け、再び現場に戻ってきた。

「彼はひどく戻りたがっていた」とキャロルHCは言う。

「彼はチームメイトのために、最後までプレーしたがった。太ももを強く打っていたというのに。大腿部に打撲か挫傷か、とにかく何かを負っていた。強打していたからね。それが彼の戦い方なんだ」

キッカー(K)ダニエル・カールソンが48ヤードのフィールドゴールに失敗したのを受け、ボールは残り時間4分26秒でブロンコスにわたった。

ブロンコスが時間稼ぎを始める中で、レイダースはスミスの復帰はクエッショナブルだと発表。

「次のときには応じられなかったはずだ。彼は戻らなかった。だが、努力していた」とキャロルHCは話した。

この敗北によって、レイダースは2勝7敗となっている。あと1敗を喫すれば、今季2度目の4連敗となる。

スミスの負傷が大ケガではなかったのは幸いだった。一方で、キャロルHCとスミスが初年度を送るラスベガスにとっては、また新たな手痛い敗北だった。

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