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トム・ブレイディが2020年にペイトリオッツを去ったのは「正しい選択」だったとビル・ベリチック

2026年05月21日(木) 11:59

トム・ブレイディとビル・ベリチック【NFL】

ニューイングランド・ペイトリオッツが築いた王朝は、2020年代の幕開けとともに急速に崩れ去った。

元クオーターバック(QB)トム・ブレイディは11年連続のAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)東地区優勝と6年で3度のスーパーボウル制覇を成し遂げた後、2020年にチームを去った。2019年シーズンのワイルドカードラウンドで早々に敗退したペイトリオッツに再建が必要であることは明らかだった。

3シーズンにわたって他チームでプレーするというブレイディの決断はニューイングランドで波紋を呼んだが、現地19日(火)に『Fox News(Foxニュース)』の番組『Hang Out with Sean Hannity(ハングアウト・ウィズ・ショーン・ハニティー)』に出演した元ヘッドコーチ(HC)ビル・ベリチックは、他チームへ移籍するという決断はブレイディにとって正しい選択だったと語った。

『Boston.com』によると、ベリチックは「トムが去ったのは、彼にとって間違いなく正しい選択だった」と述べたという。

「2020年の私たちは良いチームではなかった。単純に良いフットボールチームじゃなかったんだ。ロブ(グロンコウスキー)や(ジュリアン)エデルマンといった選手が去ってしまった。主力の大半がいなくなったんだ。(デビン)マコーティーを含む数人の選手は残っていたが、彼らもすぐにいなくなるところだった。私たちはまさに終焉を迎えようとしていたのだ」

「正直に言うと、彼がタンパで成功を収められてうれしかった。あるチームに加わり、優勝まで果たしたのだからね。彼のことを思うとうれしかった。なぜならトムは――2020年のニューイングランドではうまくいかなかったと思うからだ。これについては断言できる」

ベリチックはペイトリオッツが2019年シーズンに“全力を尽くした”としたうえで、ワイルドカードラウンドでの敗退を受けてブレイディが去ることは明らかだったと述べた。ブレイディはタンパベイ・バッカニアーズで3シーズンを過ごし、2020年シーズンにスーパーボウル制覇を達成。2021年シーズンにはパスヤードとタッチダウン数でNFLトップとなり、2022年シーズンをもって現役生活を終えた。

ペイトリオッツが衰退した一因は、ブレイディの全盛期末期にかけて、ベリチックによるドラフト指名の失敗や、その他の人事判断の乱れが相次いだことにあった。

「もっとやれたらよかったのにとは思うが、私たちはできる限りのことをした」とベリチックは振り返っている。

「そして見ての通り、彼はそれを証明した――誰よりも長くプレーし、誰よりも高いレベルでプレーした。繰り返しになるが、彼は大きな称賛に値する。誰にも成し遂げられなかったことをやる――それが彼だった」

ブレイディは退団から数年後、ベリチックとの間に“自然な緊張状態”が生まれたことが20年におよぶ関係に終止符を打つことにつながったと説明した。しかし近年、2人は互いにそれぞれの功績を称え、どちらかがいなければあのような偉業は成し遂げられなかったと語っている。

「トムからは本当に多くのことを学んだ。私はクオーターバックとしてプレーしたことがない」と話したベリチックは次のように続けた。

「トムはクオーターバックの視点で試合を見ており、私はコーチの視点で試合を見ていた。私たちはともに、多くのことを学び合ったと思う。トムは守備陣のコーチが彼やオフェンスをどう見ているのかという部分を学んだ。私はクオーターバックに何ができて何ができないのか、何が難しくて何が簡単なのか、私に何が見えて何が見えないのか、そして試合をどう捉えるのかという部分を学んだ」

「トムは支配的な性格ではなかった。ただただ素晴らしいリーダーだった。頼まれたことは何でもやる選手だった。正直、フィールドに出てリバースプレーを実行し、ディフェンシブエンドをブロックしろと言えば、本当にブロックしに行っただろう。チームが必要とすることは何でもやるし、とても競争心の強い選手だった」

【RA】