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ジャイアンツDEピエール・ポールが移籍示唆

2017年01月10日(火) 11:29


ニューヨーク・ジャイアンツのジェイソン・ピエール・ポール【AP Photo/Seth Wenig】

グリーンベイ・パッカーズの司令塔であるクオーターバック(QB)アーロン・ロジャースの卓越したボールさばきに翻弄(ほんろう)されたニューヨーク・ジャイアンツ守備陣は試合時間残り33分になってついに崩壊した。

仮にジャイアンツがパッカーズに勝利し、あと1週間の猶予があったとしたらチームベストのパスラッシャーであるジェイソン・ピエール・ポールの復帰も夢ではなかった。

体幹筋の手術を受けてリハビリ中であったディフェンシブエンド(DE)のピエール・ポールは現地9日(月)、チームが地区ラウンドまで進んでいたらそれまでには“完璧に”復活していただろうと語っている。

また、ピエール・ポールはジャイアンツとの単年契約を結ばず、フリーエージェントになることも明言した。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のマイク・ガラフォロによればピエール・ポールは「もう証明できただろう。7本の指と半分の指1本で俺くらいプレーできる奴なんていないさ」と発言。

この発言は全くもって正しいだろうが、去年の7月4日(月)、ピエール・ポールが花火によって指を数本失う事故を起こして以来、各チーム幹部からの視線は冷めていた。

この状況にもかかわらず、ジャイアンツのジェネラルマネジャー(GM)ジェリー・リースはピエール・ポールをチームに残留させたい意向を示し、月曜日には「もちろん彼を引き留めたい。彼はいい選手だ」と語っている。

2015年、シーズン後半に負傷から復帰したピエール・ポールは頑丈に保護された手でなんとかプレーし、8試合でわずか1サックを記録。今年に入り、手の状態がすっかり良くなってからは7サックを記録し、11月には2試合で5.5サックと、目を見張る活躍を見せている。

今シーズン、NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)の週間MVP守備選手にも選ばれたピエール・ポールは単純にケガ以前の調子に戻っただけの話だ。そんなピエール・ポールにはカムバック選手賞の話も浮上している。11月後半にピエール・ポールは「これは新しいね。この手でできる範囲のことをやるしかなかった。去年から、また新たなキャリアが始まったようにも感じている。新人選手に戻った気分だ」と述べていた。

28歳の誕生日を迎えた直後に、強力なランディフェンスという武器を引っ提げたピエール・ポールがフリーエージェント市場にその姿を現す。今のピエール・ポールにはジャイアンツが花火でのアクシデント後に無効にした6,000万ドル(約69億6,000万円)クラスの契約を勝ち取る可能性もある。

3月のフリーエージェント市場が開く前に、ピエール・ポールが首を縦に振るような内容をジャイアンツが提示するかは分からない。