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パンサーズ、QBニュートンが肩腱板の手術を決断

2017年03月22日(水) 08:59


カロライナ・パンサーズのキャム・ニュートン【AP Photo/Mark Tenally】

カロライナ・パンサーズのクオーターバック(QB)キャム・ニュートンが肩の手術に踏み切ることになった。

現地21日(火)、マックス・ヘンソンがパンサーズ公式サイトでニュートンが今月30日にローテーターカフ(肩回旋筋腱板/かたかいせんきんけんばん)の修復手術を行うと発表。ニュートンは先シーズンの第14週、サンディエゴ・チャージャーズ戦(現ロサンゼルス・チャージャーズ)で同箇所を裂傷していた。

ニュートンの復帰は今夏のトレーニングキャンプには間に合うと予想されている。

また、去年、ニュートンは負傷後も試合出場を続けたが、パンサーズのプレーオフ進出はかなわなかった。

パンサーズのアスレティックトレーナー責任者を務めるライアン・バーミリオンはヘンソンに対し、手術後のニュートンはスローイング再開までに約16週間を要し、復帰はおそらく7月中盤になると明かしている。

「術後の投球はなるべくギリギリまで避ける必要があるが、ローテーターカフの稼働域を広めるためのエクササイズはすぐにでも始める。過去に足首を負傷した時とは違い、今回は肩以外であれば全ての部位のトレーニングが可能だ。これはかなりポジティブにとらえたい」と語ったバーミリオンはさらにこう続けた。

「術後から12週間後、キャムは私と一緒にスローイングのプログラムに入る。もし順調に進めば、16週間目にはチーム練習の中でもスローイングも開始する。そこからが肝心。われわれの目標はトレーニングキャンプの初日からキャムを参加させることだ」

NFLスカウティングコンバインでヘッドコーチ(HC)ロン・リベラはニュートンの手術は必要なさそうだと述べ、彼のオフシーズンの状態についてはポジティブな報告を聞いていると語っていた。しかしながら、結局のところ、ニュートンはその肩にメスを入れる決断を下した。

バーミリオンはオフシーズンの肩のリハビリが予定していたよりもうまく行かなかったため、このタイミングでの手術決定となったと説明している。

「キャム用にオフシーズンのリハビリプログラムを作成し、3月には第一段階のスローイングプログラムを開始した。プログラム開始直後のキャムは順調に見えたが、次の段階――強化段階、および、本格的なスローイング段階――に進んでいく中で痛みのレベルが増し、投げるたびに痛みを感じるようになった。結果、パット・コナー(チーム主治医)がベストな選択肢として関節鏡下の修復手術を行うことを助言した」

先シーズンのニュートンはシーズンが進むに連れて肩の負傷が尾を引き、練習すらもまともに参加できなくなった結果、批判の対象となった。36度もサックを浴びた昨年はリーグでも9番目に多い数字を計上してしまっている。身長195cmのニュートンは90回のランを記録するも、キャリアの中では最低の数値だ。2015年にはMVPに輝いたにもかかわらず、度重なるヒットやタックルによってニュートンは消耗し、シーズン終盤には肩の負傷の影響もあり、もともと評価が高くなかったスローイングの正確性がさらに悪化した。

リベラHCがオフシーズン中に攻撃の形を変える必要があると口を酸っぱくして言っていたのはニュートンのこの肩の負傷が原因でもある。リベラHCはチームの看板選手であるニュートンが受けるヒットの数をどうしても減少させたいのだ。これを達成するため、パンサーズはランコールの選択を減らす必要がある。それゆえにパンサーズは批判もいとわずレフトタックル(LT)マット・カリルと大型契約を結んだのだ。これにはパスゲームの中でニュートンを守るという意図がある。

攻撃戦略の変更はともかく、チームにとって何よりも重要なことはニュートンがリハビリを予定通り無事に終えることだろう。

ヘンソンはディフェンシブエンド(DE)チャールズ・ジョンソン(腰)とワイドレシーバー(WR)ダミーア・バード(膝)もまた、手術を行うと報告している。この両者ともトレーニングキャンプまでには復帰可能の予定だ。