ジャガーズQBボートルスが手首を手術、来季契約に影響は?
2018年01月31日(水) 12:53新年度に向けてオフシーズンに突入するジャクソンビル・ジャガーズはエースクオーターバック(QB)のブレイク・ボートルスのステータスについて一抹の不安を覚えている。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートは情報筋の話を元に、ボートルスが先週、2017年のシーズンを通して悩まされていた利き腕側の手首を手術したと報じた。
ラポポートによると、手術を受けたボートルスの右手首は完治する見込みだとのことで、この動きを最初に伝えたのは『ESPN』だった。
この負傷により、ジャガーズのボートルスに対する決断がより一層興味深いものとなる。ジャガーズは昨年5月にボートルスへの1,900万ドル(約20億7,000万円)のオプションを行使した。2018年にはQBの平均年俸がその程度になるだろうと、ジェネラルマネジャー(GM)デビッド・コールドウェルがボートルスに関する決定を支持したのもその理由の1つだった。これらが事実である一方、このオプションに付随する保証については議論されなかった。
ボートルスが新年度開始日となる今年3月14日にロースター入りしていれば、オプションは全てが保証される。このオプションがケガに対する保証も含んでいることで、チームが新QBを獲得するためにサラリーキャップのスペースを空け、ボートルスのリリースを画策するという潜在的プロセスをより複雑にしている。
また、ジャガーズは近年に比べてキャップスペースに余裕がない。『OverTheCap.com(オーバー・ザ・キャップ.com)』によれば、2018年のジャガーズには1,650万ドル(約18億円)のキャップスペースしかなく、カーク・カズンズやアレックス・スミス(2,060万ドル/22億4,000万円)のような上級QBをトレードなどで獲得しても、それに対する金額の拠出は不可能となっている。
当然、ジャガーズが1900万ドルをボートルスに支払って残留させることも可能だ。結局、わずかに手が届かなかったものの、AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)チャンピオンの称号にあと一歩までチームを先導したのはボートルスだったのだ。
下馬評を覆すジャガーズの快進撃をけん引したボートルスはプレーオフでも輝きを放っていた。数字だけを見ても、レギュラーシーズンのボートルスは523回のパスで315回の成功を収め、3,687ヤード、21タッチダウン、13インターセプトを記録している。ボートルスはまた、57回のランで自ら322ヤードと2タッチダウンを獲得した。10対3でからくも勝利を飾ったバッファロー・ビルズとのワイルドカードラウンドはまさにボートルスの足が生きた試合でもあった。
また、ディビジョナルラウンドでのボートルスは逆境の中でも意地を見せつけ、数多くのスコアリングドライブを生み出してピッツバーグ・スティーラーズを窮地に立たせた。ボートルスが右手首を負傷しながらこれだけの活躍をしていたことに、一層の驚きと畏敬の念を隠せない。
この事を念頭に置けば、ジャガーズはボートルスに対してもう1年のチャンスを授けることになるだろう。チームにとっても次なるシーズンが勝負となる。万全な手首を手に入れるボートルスが2017年以上のパフォーマンスを見せてくれることに期待したい。
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