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パンサーズ、「状況に応じたチェックダウンもQBニュートンには必要」

2018年06月19日(火) 11:39

カロライナ・パンサーズのキャム・ニュートンとニューオーリンズ・セインツのジョナサン・フリーニー【AP Photo/Butch Dill】

ノーブ・ターナーはこれまでにフィリップ・リバース、トロイ・アイクマン、ドリュー・ブリーズ、アレックス・スミス、テディ・ブリッジウォーター、サム・ブラッドフォードらを含むさまざまなクオーターバック(QB)を育ててきた。

カロライナ・パンサーズの攻撃コーディネーター(OC)に就任したターナーは『The MMQB(ザ・マンデー・モーニング・クオーターバック)』のアルバート・ブレアーに対し、キャム・ニュートンのようなタイプには今まで出会ったことがなかったと明かした。

「ないね」と答えたターナーOCは続けてこのように述べている。

「控えめに言っても(ニュートンは)かなりユニークだし、彼がベストの状態でプレーしている時にディフェンスコーチたちが感じるのは彼がリーグの中でもかなり守りづらい相手であるということだ。今では数人ほど力になれる選手が加わったから、相手はキャムだけに集中することもできないし、彼だけのプランを組むことも厳しいはず。われわれにはプレーメイキング能力に優れた選手がいて、彼らがチームを助けてくれるだろう」

今オフシーズンのパンサーズはニュートン周辺の強化を積極的に行った。チームは2018年ドラフト1巡目でワイドレシーバー(WR)のD.J.ムーアを指名し、ディープスレットとしてトリー・スミスを獲得。ジャリアス・ライトとも契約を交わしている。また、故障から復帰した2017年ドラフト2巡目のカーティス・サミュエルの起用も考えられるだろう。また、プロ2年目のランニングバック(RB)クリスチャン・マカフリーの役割は大きくなり、アーリーダウンにはC.J.アンダーソン加入によるさらなる強化が期待される。

昨年のニュートンはほとんどの夏を手術後の肩のリハビリに費やしたが、今年はターナーOC率いる攻撃陣とひと夏をフルで過ごすことにより、攻撃陣のパワーアップに拍車がかかるはずだ。

ターナーOCが今春、ニュートンのパス成功率は60%台に乗せることも可能だと主張した際には嘲笑が起きていた。

パンサーズの新QBコーチとなったスコット・ターナーは今年のチームプランとして、ニュートンにパスの素早い判断を下させ、ビッグプレーを狙ってボールを手元に持ち過ぎないようにするという方針を語っている。若きターナーコーチは次のような考えを明らかにした。

「われわれはキャムの場合、すべてのプレーにおいてプランを持ち、そのプランに従うことを明確にしたいんだ。そして、チェックダウンすることもOKだということを分かってほしい。キャムにとっての課題は彼自身の才能がありすぎるためにすべてのプレーが可能に見えてしまうということ。そして、そうはならないこともあり得る。だからこそ、チェックダウンで次に進むことも考えるべきなんだ。ボールを保持することによって、ヒットを受けたり、ボールをこぼしたりなど、ネガティブなプレーにもつながりかねない」

「判断を早くし、手からボールを離すこと。これができれば彼はもっと良くなれるし、安定感が生まれるだろう。・・・(中略)われわれは彼ができないことを無理やりやらせようとしているわけではない。われわれはキャムのベストバージョンを見たいだけなんだ」

パンサーズはターナー家が2015年シーズンMVPを受賞したQBの潜在的能力を最大限に引き出すことを願っている。今回の変化をもっても昨シーズンと同様に早い段階でなし崩し状態となるならば、もはやニュートンが今後もプロ選手として大変貌を遂げることはないだろう。

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