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パンサーズが元49ersのSリードと1年契約を締結

2018年09月28日(金) 11:01

アリゾナ・カーディナルスのジャーメイン・グレシャムとサンフランシスコ・49ersのエリック・リード【AP Photo/Ross D. Franklin】

パンサーズが元49ersのSリードと1年契約を締結

セーフティ(S)エリック・リードがようやく新たなプレー先を見つけた。

現地27日(木)朝、カロライナ・パンサーズが2016年にコリン・キャパニックと共に社会の不正義や人種の不平等を訴えて国歌斉唱中に膝をついたSリードとの契約締結を発表した。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートによると、今回結ばれたのは単年契約とのこと。

先シーズンはサンフランシスコ・49ersで十分な活躍をしたにもかかわらず、フリーエージェント(FA)のリードは今オフシーズンからシーズン開幕後を通じてオファーを待ち続けていた。

シーズン第3週を前に脳震とうを発症したダノリス・シーアシーがIR(故障者リスト)入りしたことで、パンサーズはSの補強を必要としていた。先週、勝利を収めたシンシナティ・ベンガルズ戦でSのポジションの弱さが露呈したパンサーズは、バックアップのコリン・ジョーンズを先発に起用していたものの、ゲームの途中で新人のラシャーン・ガウルデンに交代している。

ジェネラルマネジャー(GM)マーティ・ハーニーは声明文の中で「エリックはNFLの中で先発セーフティとして活躍してきた。彼はキャリアを通じてハイレベルなプレーをしている。ダノリス・シーアシーを故障者リストに登録した後、ロン(リベラ/HC)と私はオプションについて議論し、そして、リストのトップにエリックの名前が挙がった。彼は優れたボールスキルを持ち、かつ、プレーメイキングの能力を備えたタフなセーフティだ」と述べている。

26歳のリードが持つ経験値がパンサーズのバックエンドに必要とされていたカバレージの能力や多様性を生み出すだろう。『Pro Football Focus(プロフットボール・フォーカス)』によれば、先シーズン、49ersのリードはSやスロットコーナーバック(CB)、ラインバッカー(LB)、エッジなどのポジションで少なくとも1,000回のスナップを経験しているとのこと。キャリアを通じてレギュラーシーズンの69試合に先発出場してきたリードはタックル375回、パスディフェンス34回、フォースドファンブル2回を記録している。ルーキーシーズンにはプロボウルにも選出されていた。

NFLネットワークのジム・トロッターは49ersがリードに対して複数年での再契約に興味を示していたとも指摘している。また、トロッターは情報筋の話を元に、アール・トーマスが復帰する前のシアトル・シーホークスが、今年8月中にリードに1年契約のオファーを提示していたとも伝えた。

リードは国歌斉唱中に抗議活動を行った選手に対して契約を締結しない共謀を行っているとして、キャパニックと共にリーグを訴えていた。今回の契約にもかかわらず、リードは共謀への訴えに対する立場を変えないようだ。

27日、キャパニックは『Instagram(インスタグラム)』を通じて、「仲間よ、おめでとう。フリーエージェントになった初日には契約を結んでいるはずだったオールプロのセーフティがようやくまたフットボールをプレーできる」とリードを祝福し、続けて「彼は自分の隣で膝をついてくれた“一番”最初の男だ。エリックは社会正義の戦士でもあり、彼は奥さんや2人の可愛い娘、そして、助けが必要なコミュニティのことをサポートし続けてもいる」と記した。

一方で、パンサーズの新オーナーを務めるデビッド・テッパーはNFL選手による愛国心を擁護する発言をしている。テッパーはラジオ番組の中で「そこには本当に愛国心の強い人たちがいるし、彼らは最高の人々だ。その中にはすばらしい若者たちもいる。だから、(彼らに愛国心がないという)発言に私は気分を害し、怒りを感じる。それは間違っている。まったくもって違う」と述べていた。

NFLネットワークのイアン・ラポポートは『Twitter(ツイッター)』で「拳が掲げられた。国歌斉唱問題に関し、エリック・リードと交渉中のパンサーズはフットボール関連の話だけに集中したようだ。オーナーのデビッド・テッパーもこの交渉には絡んでおり、今回の決定に関してはフットボールの判断だと強調されている」と記した。

リードは今週序盤にチームがリードと契約を交わすべきだと主張したワイドレシーバー(WR)トレイ・スミスらのいるロッカールームへと身を移すことになる。

地元紙『The Charlotte Observer(ザ・シャーロット・オブザーバー)』に対し、スミスは「エリック・リードはプロボウルに選出されるセーフティだ。26歳の元ドラフト1巡目の選手だぞ。自分の知る限りではベストな選択肢の1つに入る。チームが彼に興味を示しているのも知っている。正直、故障者のことを考えると、彼がここに来てくれることを望んでいる」と明かしていた。

スミスはこのようにも述べている。

「彼にどれほどの才能があるかも知っている。(GMのハーニー、あるいは、HCのリベラが)彼について自分に聞いてきたら、1人の選手として、そして、1人の人間として彼については喜んで語りたいと思う。彼は自分の知る中でも本当に良い男さ。このチームに来てくれればと思っている。故障者が多い中、彼ならチームを助けてくれるはずだ」

今回、パンサーズのフロントもスミスの考えに同調したようだ。

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