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バックアップRB獲得を狙うカウボーイズ

2019年04月19日(金) 10:16

ダラス・カウボーイズのエゼキエル・エリオット【AP Photo/Michael Ainsworth】

2016年ドラフトの1巡目でエゼキエル・エリオットを指名して以来、ダラス・カウボーイズはこの選手を手塩にかけて育ててきた。

プロ入り後の3シーズンを通じてエリオットはレギュラーシーズンでそれぞれ平均21.5回、24.2回、20.3回のキャリーを記録し、3年間の平均では21.7キャリーをマークしてきた。この3年の中で、半年以上プレーしてエリオットよりも多く1試合平均キャリーを記録したのは2016年のリビオン・ベル(21.8回)のみだった。

実際に、エリオットのキャリーが多ければ多いほどチームの調子も上がるのだが、カウボーイズはRBにとってどれくらいのキャリー数がちょうど良く、逆にどれほどのキャリーを任せると壊れてしまうのかという問題を抱えている。

過去数シーズンを通じ、ロッド・スミスが主なエリオットのバックアップだった。チームはスミスを気に入ってはいたものの、その実力はエリオットをフィールドから外す理由になるほどではなかった。スミスはまだフリーエージェント(FA)市場に残っており、現時点でのエリオットのバックアップはキャリア通算6回のランアテンプトしかないダリアス・ジャクソンとなっている。

面白いことに、チームのウェブサイトで非公式のデプスチャートをクリックすると、カウボーイズはセカンドチームのRBに誰も登録していないのだ。まだ確かなことが言える段階ではないが、カウボーイズがどこかの時点でバックアップRBを必要とするだろうことは読み取れる。

上級副社長のスティーブン・ジョーンズは現地17日(水)に『The Dallas Morning News(ザ・ダラス・カウボーイズ・ニュース)』を通じ、バックアップRBを加えることについて、「結局のところ、エリオットが100%の状態じゃない時が心配になるんだ。彼にはできるだけ多くのタッチ機会を与えたいのだが、シーズンは長期的なものでもある。ドラフトか、あるいは、フリーエージェントかは分からないが、われわれがそれを検討しているのは明らかだ」と話していた。

バックアップの起用頻度は別として、保険をかけておくことは重要だ。エリオットがずば抜けた耐久力を証明してきたとは言っても、たった1度の強烈なヒットでダウンしてしまうこともある。RBが割に合わないポジションと言われるのはそういったところからだろう。

ここで疑問となるのは1巡目の指名がないカウボーイズが大事な指名権をバックアップRBに費やすのか、あるいは、この春から夏にかけての間にFA市場でベテランを獲得するのかというところだ。

ジョーンズ副社長は「単純に選手によると思う。われわれの中で1巡目に相当する選手であれば、見てみる必要がある。・・・それは贅沢な指名に違いない。2巡目で先発に組み込めるような選手をドラフトしたいと願うことはね。・・・われわれはエリオットが健康であればそのような選手に多くのタッチ機会がないことは分かっている。ただ、同時に、いつエリオットが試合を欠場し、そのような選手が必要となるかは分からないんだ」と述べていた。

ドラフトまではあと1週間となっているが、カウボーイズには6つの指名権しかない。そんな彼らが上位3巡以内に数少ないスナップ機会しか与えられないだろうプレーヤーに対して指名権を使うとしたら衝撃的だ。とは言え、来週末の終盤にまだ高評価のRBが残っていたとすれば、カウボーイズがエリオットの相方としてその選手を指名しにいくのも悪くはない選択肢なのかもしれない。

【S】