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QBラックに安全策を取るコルツHCライク、NBAデュラントのケガに言及

2019年07月26日(金) 11:17


インディアナポリス・コルツのアンドリュー・ラック【AP Photo/James Kenney】

たとえ後悔することになったとしても、安全な方が良い。それが先発クオーターバック(QB)に関するインディアナポリス・コルツとヘッドコーチ(HC)フランク・ライクの格言だ。

現地25日(木)、QBアンドリュー・ラックの練習には制限があり、QBドリルに参加する一方、チーム全体での作業には加わっていなかった。ラックはふくらはぎの負傷によって、コルツのオフシーズンプログラムの全てを逃してきた。

キャンプ開始にあたってPUPリスト(故障者リスト)には入っていなかったラックだが、だからと言ってチームがラックに練習フル参加を促すわけではない。

『Indianapolis Star(インディアナポリス・スター)』によれば、ラックは「大事なのは進歩なんだ。僕はまだ行ける位置にいなくて、試したりプッシュしたりといった段階ではない。今日は適切な量の運動をしたと思う。良くなったし、高め続けている」と語っている。

トレーニングキャンプ前、ラックは“準備OK”だとされていたが、コルツは先発QBにきわめてコンサバティブなアプローチを取っている。ラックは過去に肩のケガなどを長引かせてきたのだ。

また、今回の決断にはフットボール以外の要素もあるようだ。ゴールデンステート・ウォリアーズの元フォワード、ケビン・デュラントが2019年NBAファイナルで負傷したことがラックに対する安全策と関係あるのか尋ねられたライクHCは、次のように答えている。

「その話は全くしていないが、皆がそれを知っていると思う。私は確かに、それについて考えていた。ああいったことが起こると“だからこそわれわれはこうやっているんだ”と思ったりする」

デュラントは5月8日にふくらはぎを負傷し、NBAファイナルまで戦線を退いていた。その後、ウォリアーズは6月10日実施の第5戦でデュラントを復帰させたが、この試合でデュラントはアキレス腱を断裂。これでシーズンが終わったのに加え、2019-2020シーズン全体も欠場を余儀なくされる可能性がある。

ラックの状況とデュラントのドラマを比較するのはやや極端かもしれない。しかし、フランチャイズQBの保護という観点からすれば、フットボールのコーチたちの頭の中ではいかなる予防策も奇抜とは言えない。

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