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リーグがルーニー・ルールの状況を調査するとルーニー二世

2020年01月15日(水) 11:37

NFLロゴ【Aaron M. Sprecher via AP】

ピッツバーグ・スティーラーズのオーナーであるアート・ルーニー二世は現地14日(火)、ルーニー・ルールに関連してマイノリティの候補者たちの機会を向上させるためには何が可能かを見極めるべく、NFLの職場多様性委員会が今季のヘッドコーチ(HC)雇用サイクルを調査すると述べた。

2019年の終わりに空いていた5つのHCポジションの中で、マイノリティの候補者が雇用されたのは1つだけだった(ワシントン・レッドスキンズのロン・リベラHC)。HC職を獲得したマイノリティの候補者が1人だったのはこれで2年連続となる。2018年シーズン後にはマイアミ・ドルフィンズがブライアン・フローレスを雇用していた。

NFLのフロントオフィスやコーチングスタッフ、スカウト部門にマイノリティを増やすべく活動する支援団体である『Fritz Pollard Alliance(フリッツ・ポラード・アライアンス)』は月曜日に発行した声明で、HCの雇用サイクルは“ナショナル・フットボール・リーグの汚点”だとしている。

ルーニー二世は現地15日(水)に『NFL Total Access(NFLトータル・アクセス)』で放送される予定のインタビューでスティーブ・ワイチに対し、次のように語った。

「われわれが今いる場所はわれわれが望んでいる場所ではなく、われわれがいなければならない場所でもないと思う。一歩立ち戻り、われわれの雇用プロセスに何が起こっているのかを確認する必要がある。多様性委員会の一部としてわれわれがまず行うことは、去るシーズンの雇用サイクルを詳細に再検討して何が起こっていたのかを確実に理解し、オーナーサイドとマネジメントサイドの双方、そしてインタビューを受けた人々と話をすることだ。われわれが振り返らなければならないのは、ルーニー・ルールが通過し、施行された2003年だと思う。当時、マイノリティのHC起用が増加していた時期があった。ある程度の期間で10人から12人のマイノリティのコーチが雇用されていたように思う。それ以来、その傾向は逆転し、特に過去数年ではそうだった。何が起こっているかを学び、起こっている事態をより深く理解して、状況をどう改善できるかを決定しなければならない」

2018年12月、リーグはルーニー・ルールの効力を強化、向上するために、いくつかの変更を行った。その中にはキャリア開発諮問委員会のリスト、もしくは現在クラブによって雇用されていない多様性の対象となる候補者から少なくとも1人と面談しなければならないというルールが含まれている。ルーニー二世は火曜日、このルールをコーディネーターに拡大したり、インタビュー対象となるマイノリティ候補者の数を増やすなどのさらなる変更がこのオフシーズンに導入される可能性があると語った。

「あのルールを昨年に変更していれば、明らかに今の様子は変わっていただろう。おそらく、ルーニー・ルールを一部の下位のレベル、コーディネーターのレベルまで拡大する。それだけでマイノリティに対する機会は開かれるはずだ」

「概して、今年のプロセスを振り返り、先ほど言ったように腰を据えて早期に検討すると思う。今の状況に表れているように、今年を通してこのプロセスにはマイノリティが多くなかった。ナショナル・フットボール・リーグのコーチの3分の1ほどがマイノリティコミュニティの出身だ。それほど悪いパイプラインではない。だからこそ、問題はなぜ面談の機会を得るマイノリティの人々が多くないのかという点。なぜこのプロセスを進んでいく人が多くないのかという点だ。もう言ったように、われわれが検討しなければならない点は多い。われわれにはやるべき仕事がたくさんある」

2003年に導入されたルーニー・ルールは、HCに空きがあるチームはすべて、少なくとも1人以上の多様性の対象となる候補者と面談を行うことを義務づけるものだ。2009年にこのルールはジェネラルマネジャー(GM)と、同等のフロントオフィスポジションについても拡大された。ルーニー・ルールという名称は前スティーラーズオーナーにしてリーグの多様性委員会の会長であるダン・ルーニーからきている。


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