カーディナルスの高いサック率の責任を負うQBマレー
2020年07月02日(木) 14:08アリゾナ・カーディナルスのクオーターバック(QB)カイラー・マレーは、昨シーズンに48回サックされた。アトランタ・ファルコンズのQBマット・ライアンとシアトル・シーホークスのQBラッセル・ウィルソンと並んでリーグ最多となる。マレーはこのテイクダウンの大半を自分の責任とした。
『Cards Wire(カーズ・ワイヤー)』によるとマレーは「昨年、多くのサックは僕に責任があると感じている」と話したという。
多くの人はカーディナルスのオフェンシブラインが昨年に苦戦していたと見て、マレーが食らったサックの分だけ彼らを非難するだろう。しかし、サックは実はQBのスタッツになるという認識が最近広まってきている。基本的な前提として、QBはスナップ前にプレッシャーを察知し、それを克服できる能力があるとされている。そしてボールを速く手放し、パスを出し、サックを避けるためにチェックダウンを選び、あるいはデイフェンダーの合間をすり抜ける。とりわけ数で劣勢の場合や勢いでおされている場合、QBはブロッカーよりもサックをかわす手段を多く持っているのだ。優秀なシグナルコーラーはQBテイクダウンを避けて、プレーが始まる前からオフェンシブラインを助けることもある。
1年目の経験によって、2020年シーズンは致命的なサックをもっとうまく避けられるとマレーは信じている。あまりにも頻繁に、マレーはボールを持ったままダウンフィールが整うのを待っていた。
「もう彼らをあんな状況に何度も追い込むことはないと思う」とマレーは話している。「もしそうなった時はなった時だ。でも経験を得た分だけかなり良くなるはず」
サックの責任を取るマレーの姿は、カーディナルスにおける彼のリーダーとしての成長を表している。きっとオフェンシブラインメンはこのコメントを高く評価するだろう。
サックはQBのスタッツになるからと言って、オフェンシブラインには全く責任がなく、改善の余地がないということにはならない。マレーがすぐにのみ込まれてしまったこともあったし、ランブロックが伸び悩んだこともあった。タックル(T)のマーカス・ギルバートが故障から復帰することや、ルーキーのTジョシュ・ジョーンズが加わることは、2020年にユニットが成長する大きな要因となるだろう。
マレーとカーディナルスオフェンスの成長は――ワイドレシーバー(WR)ディアンドレ・ホプキンスの加入と共に――ヘッドコーチ(HC)クリフ・キングスベリーの2シーズン目にとって大きな意味を持つ。マレーは2019年シーズンの最後の3週間では2回しかサックされていない(最初の13試合で平均3.5回)。もしマレーがQBテイクダウンを最小限に抑えられれば、昨シーズン終盤よりもさらに機能したオフェンスが見られるに違いない。
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