タイタンズ戦敗北を受け、自分から変わらなければならないとビルズQBアレン
2020年10月15日(木) 10:5842対16の大差で敗北を喫した現地13日(火)のテネシー・タイタンズ戦で、バッファロー・ビルズは2020年シーズン初の失態をおかした。
試合開始直後には不吉にも、ビルズのクオーターバック(QB)ジョシュ・アレンのパスがワイドレシーバー(WR)アンドレ・ロバーツの手を外れ、タイタンズのコーナーバック(CB)マルコム・バトラーにインターセプトされてしまった。気まぐれなトスはタイタンズのタッチダウンを誘発し、ビルズはいきなり追撃モードに入ることを強いられる。
アレンにとっては今季最悪の事態だった。
3年目のアレンは地元のテレビ『WKBW Buffalo(WKBWバッファロー)』に「もっと良くならないといけないし、それは俺から始まる」と話した。「俺たちは今回の一件から学ぶし、必要以上に大ごとにするつもりもない。今週は残りわずかだから、ここから学んだら、できるだけ早く忘れる必要がある」
アレンはこの試合で41回中26回のパスを決めて263ヤード、1アテンプトあたり6.4ヤード、2回のタッチダウンパスと2回のインターセプト、パサーレーティング77.6をマーク。これは、シーズン最低のパスヤード、1アテンプトあたりのパスヤード、パサーレーティングとなっている。
シーズン開始から4試合でのインターセプトが1回にとどまっていたアレンはこの試合で、ニューイングランド・ペイトリオッツに負けた2019年シーズン第4週以降初めてとなる複数回のインターセプトを喫した。彼はルーキーシーズンには複数回インターセプトされた試合が5回あったが、それ以降はたった3回にすぎない。
多くの人はアレンの大失態を取り上げて、剛腕のQBは使い物にならないという説を正当化するだろう。そのような先入観は、プロ3年目のアレンのシーズン開始1カ月間の際立つプレーと、タッチパスやボールを深く投げる際の正確さといった疑いの余地がない功績を無視している。1試合ではシーズンもキャリアも築くことはできない。
NFL史上のすべてのQBが、火曜日のアレンのような調子の悪い日を経験している。偉大なトム・ブレイディ、ジョー・モンタナに始まり、ジョン・スケルトンやブライアン・セント・プエールに至るまで、すべてのQBがラフな日を経験している。それを見守るファンにしても毎日仕事でホール・オブ・フェイム級のパフォーマンスを見せているわけではないし、そもそもそれは期待できないことだ。
重要なのは、アレンがどう立ち直るかだ。傑出した選手は、1試合の沈みを1年かけて卓越したものに変えていく。優れた選手は、そのキャリアが定義されるまでローラーコースター並みのアップダウンを続ける。中途半端な選手は大きな穴の底に落ちてしまう。
火曜日の一戦でらしからぬ貧相なプレーをしたのはアレンだけではなかった。ディフェンスはレッドゾーンで食い止めることができなかったし、ヘッドコーチ(HC)ショーン・マクダーモット率いるビルズは不注意によって何度もペナルティを科された。
マクダーモットHCは「われわれらしからぬ試合だった。らしからぬ貧相な基盤、貧相なスナップ前の統制、ターンオーバーだった。相手は1チームしかいない。相手はもう一方のサイドラインにいる。自分を打ち負かすことはできないし、相手を称賛する。相手が準備万端だったのと同時に、われわれは自滅してしまった」とコメントした。
この夜最大の自滅的要素はアレンが喫した2回のインターセプトだった。タイタンズはこの両方をタッチダウンへと塗り替えている。獲得ヤードにおいてビルズはタイタンズを370ヤード対334ヤードで上回り、サードダウンコンバージョンは17回中13回(76.5%)だった。両者に差を生み出したのは、ずさんなターンオーバーだ。
「これが現実だ。この1敗でわれわれを定義させるつもりはない」とアレンはつけ加える。「すべての試合で勝利することはできないと分かっているし、この一戦は、オフェンス、ディフェンス、スペシャルチームの全3フェーズで負けたと理解している。もっと良くならないといけない。準備を整えておかないといけない。そして早い段階で威勢よく出ていかないといけない」
火曜日はビルズにとって苦境だったが、ここからさらに現地19日(月)のカンザスシティ・チーフス戦、シーズン第8週のニューイングランド・ペイトリオッツ戦、そして第9週のシアトル・シーホークス戦へと続く。これらの試合をビルズがどう終えるかによって、マクダーモットHCが2020年にどのようなチームを擁しているのかが分かるだろう。
【SC】