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QBイーソンとエリンガーのパフォーマンスに「最良のシナリオ」とコルツHCライク

2021年08月16日(月) 14:57


インディアナポリス・コルツのジェイコブ・イーソン【AP Photo/AJ Mast】

インディアナポリス・コルツのフランク・ライクHC(ヘッドコーチ)はクオーターバック(QB)の状況についてあれこれと考えているところだ。4週間後に控えるコルツのシーズン開幕戦では、ジェイコブ・イーソンかサム・エリンガーのどちらかが先発する可能性が高い。両者とも現地15日(日)に行われたプレシーズンゲームに初出場し、その過程でそれぞれに励みになる要因や懸念すべき理由を示した。

ライクHCは試合後、報道陣に対して「2人にとっては最高のシナリオだった。私が彼らだったら自分が失敗したプレーに目を向けるだろうが、誇りに思うべきだ」と話している。

ルーキーのエリンガーの方がより印象的だったかもしれない。

エリンガーは後半の出遅れを克服し、カロライナ・パンサーズを相手にコルツを21対18での逆転勝利に導いた。

第4クオーターの初めにテキサス大学時代のチームメイトであるランニングバック(RB)タリク・コーエンへ47ヤードのパスを放ち、エリンガーの一日は好転し始めている。続くサードダウンではワイドレシーバー(WR)タイラー・ボーンズに27ヤードのパスを通し、不安定ながらも成功させている。その数分後には、2ポイントコンバージョンで自らエンドゾーンに突進し、相手の得点に並んだ。

エリンガーの4回目のドライブも同様にうまくいっている。3回のパスを通すと、スクランブルで2回のサードダウンコンバージョンを成功させ、30ヤードの距離から勝利をもたらすフィールドゴールを決めるなどして最後の6分間を費やした。

最初のドライブでインターセプトを喫したものの、その後のラリーで挽回することができたエリンガー。ライクHCは攻守交代したことについて、投げ方が悪かっただけでなく、レシーバーが間違ったルートを走ってしまったことも原因だと指摘している。エリンガーの最終的な記録は、パス15回中10回成功、155ヤード、キャリー8回、30ヤードだった。

一方でイーソンはこの日も高揚感を持ってハーフタイムを終えている。2020年の4巡目指名選手であるイーソンは、ライクHCが2ミニッツドリルで「クリニック」と呼ぶプレーによって74秒で75ヤードをカバーした。ハイライトはWRマイク・ストラチャンへの32ヤードのパスを通したことで、これによってコルツはミッドフィールドを越え、最初のタッチダウンに向けた手はずを整えている。

剛腕のイーソンはダウンフィールドに向けたパスとショートパスを効果的に使い分けていた。しかし、ボールを持ち過ぎたことでオープンターゲットを見逃し、3回サックされてしまった。パスプロテクションの面ではオフェンシブタックル(OT)がイーソンに有利に働かなかったのは確かだが、イーソン自身もプレッシャーによりタイミング良くボールを出せなかったことが何度もあった。そのうちの1回は自陣深くでストリップサックされ、攻守交代となっている。結果としてはパス21回中15回成功、183ヤードをマークした。

ライクHCは来週の対ミネソタ・バイキングス戦でもイーソンが先発し、エリンガーがバックアップすると述べた。2人のQBは今後もファーストチームの練習を分担して行う。コルツのオーナーであるジム・アーセイは日曜日に放送されたインタビューで、チームは他のクオーターバックをトレードする予定はないと語っており、次のようにコメントしている。

「私は自分たちの手で成長していくと信じている。このままでいいんだ」

ただ、この新人たちがシーズン開幕戦でケガから回復したカーソン・ウェンツの代わりにプレーするかどうかは未知数だ。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートは日曜日、「まず、カーソン・ウェンツの足の手術は可能な限りうまくいった。手術から2日後に保護用ブーツを履かずにフィールドに出たことは、非常に良い兆候だ。楽観的な見方ができる。そして、少なくともウェンツはシーズン第1週に出場できる可能性がある」と報じている。

イーソンとエリンガーが6日後に新たな試合に挑む。

【RA】