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スクリーンパスでWRサミュエルの活躍を期待するコマンダースQBダニエルズ

2025年06月24日(火) 10:46

ワシントン・コマンダースのジェイデン・ダニエルズ【AP Photo/Nick Wass】

予想外の好成績を収めたことで、2025年シーズンに向けてワシントン・コマンダースに対する期待は高まっている。また、チームのスタークオーターバック(QB)も新加入のチームメイトの1人に対して同じように楽観的な見方をしているようだ。

QBジェイデン・ダニエルズは今オフシーズン、ワイドレシーバー(WR)ディーボ・サミュエルという新たな武器を手に入れた。サミュエルは3月にサンフランシスコ・49ersからコマンダースにトレードされたことで話題を呼んだ有名選手だ。この大型トレードを受け、ダニエルズは新たなコンビがどのように機能するかを想像して思わず笑みをこぼしている。

『The Sports Place(ザ・スポーツ・プレイス)』によると、ダニエルズは週末に行われた“Fanatics Fest(ファナティクス・フェスト)”で笑みを浮かべながら「彼にちょっとしたスクリーンパスを投げるのが楽しみだし、俺が何もしなくてもスタッツシートに80ヤードのタッチダウンと記されることを願っているよ」と語ったという。

サミュエルの加入により、コマンダースは以前から必要としていた、1番手WRテリー・マクローリンの相棒を手に入れている。昨シーズンはマクローリン以外に目立ったレシーバーがおらず、選手層に厚みを欠いていた。とはいえ、その状況はダニエルズに大きな影響を及ぼしていない。ダニエルズは3,568ヤード、タッチダウン25回、インターセプト9回を記録してオフェンス部門年間最優秀新人賞を獲得し、コマンダースをNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップゲームに導いた。しかし、2025年シーズンを迎えるにあたり、レシーバー陣の補強が必要であることは明白になっていたため、コマンダースは49ersでボールをキャッチしてから走る才能を証明してきた29歳のサミュエルを獲得した。

サミュエルにとっても環境の変化はプラスに働くかもしれない。サミュエルは2021年にキャッチ77回で1,405ヤード、タッチダウン6回を記録したものの、その後の3シーズンではいずれも900ヤード未満にとどまり、その過程でさまざまなケガに見舞われてきた。

49ersは相次ぐケガに悩まされた不本意な2024年シーズンを経て、ロースターの再構築を進める中で難しい決断を下す必要があると認識。サミュエルのトレードはその初期段階で実施された変更の1つであり、成長著しいチームでタイトル争いに挑むチャンスをサミュエルに与える一方で、トレードに伴う1シーズンのデッドキャップペナルティ(3,410万ドル/約49億6,748万円)を受け入れることとなった。

一方のサミュエルは、プレーを展開する能力に優れ、スクリーンパスにとどまらずレシーバーと強い連携を築ける、ダイナミックで魅力的なクオーターバックを擁する攻撃陣に加わる。コマンダースはサミュエルとマクローリンのコンビを活用して多角的に相手ディフェンスを攻めると見られており、サミュエルは少なくともパス攻撃の向上に貢献するはずだ。それらはすべて、経験豊富な攻撃コーディネーター(OC)クリフ・キングスベリーの指揮のもとで行われる。

サミュエルとの最初のスクリーンパスでロングタッチダウンを決めたとき、ダニエルズは週末の舞台で浮かべた笑顔を再び見せるだろう。2人は2025年にそのようなシーンを多く見せられることを期待しているはずだ。

【RA】