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「このチームはトニーのもの」とカウボーイズQBプレスコット

2016年10月14日(金) 13:40


カウボーイズのQBダック・プレスコット【AP Photo/Michael Ainsworth, File】

ダラス・カウボーイズのオーナーであるジェリー・ジョーンズはもちろん、かつての名クオーターバック(QB)ブレット・ファーブでさえも、バイウイーク後にトニー・ロモが健康な状態で戻って来たとしたら、ダック・プレスコットとロモのどちらを先発QBとして起用すべきか思い悩んでいるに違いない。

チームの公式サイトによると、新人QBのプレスコットは「このチームはトニーのチームだ。こうなることは分かっていた。皆だって分かっていただろう。どんな時も自分のベストを尽くす、そう思いながらプレーしてきた」と語り、その潔さを証明した。

今シーズン大活躍中のプレスコット。あと8回のパスで彼は新人としてインターセプトなしの最多パス記録を更新する。69%のパス成功率を誇るプレスコットは4タッチダウンパス、ランプレーによるタッチダウンが3回、パサーレーティングは101.5を記録している。プレスコットのポケットでの落ち着き、的確な判断力、必要とあらば矢のような球を放つことができる肩の強さ、どれをとっても新人離れしている。

『NFL Media Research(NFLメディア・リサーチ)』がプレスコットの現在の成績と2014年以降のロモの成績を比較すると次のようになる。

ロモ:15勝4敗、パス成功率69.6%、1試合平均241.5ヤード、タッチダウン/インターセプト比率39:16、パサーレーティング105.9。

プレスコット:4勝1敗、パス成功率69%、1試合平均247.8ヤード、タッチダウン/インターセプト比率7:0、パサーレーティング101.5。

ワイドレシーバー(WR)デズ・ブライアントに原因があるとも言えるが、プレスコットが苦戦しているとすればロングパスを使えていないということだ。今季、プレスコットが20ヤード以上のパスに成功したのは7回中まだ1度のみ。これは4試合以上出場したQBの中で最も少ない数字だ。

カウボーイズは現地16日(日)、グリーンベイ・パッカーズのスキのないフロントセブンと対峙することになり、今シーズンのカウボーイズにとって最大の難敵となる。ランボー・フィールドでプレスコットが勝利を収めれば、ロモを押しのけてプレスコットを起用し続けるべきだという声は止まないだろう。

プレスコットは「勝つことだけを考えている」と主張する。

ロモの状態が万全であればベンチに下がることもいとわないとしたプレスコットは「チームが勝ち続ける限り、あまり気にならない。プレーしたい気持ちはもちろんあるさ。少しの葛藤だ。だが、もしチームが勝てるなら自分はそれでハッピーだ」とコメントしている。